古くから水辺には霊が集まると言われています。それは、例えば人工のため池でも同じなのでしょうか?
今回紹介するのは、愛媛県でも最大級の大きさを誇ると言われるため池の心霊スポット『大谷池』です。
この池は造成中に大きな事故が起きた、人柱を捧げたと言った噂も流れているようです。
そのような恐ろしいウワサが流れる『大谷池』では、どのような心霊現象が起こるのでしょうか?
本記事では、愛媛県の心霊スポット『大谷池』の情報をご紹介していきます。
愛媛県の心霊スポット『大谷池』とは

愛媛県伊予市に位置する大谷池(おおたにいけ)は、県内最大の灌漑用ため池です。
総貯水容量は約175万9000立方メートルを誇るこの池は、皿ヶ嶺連峰県立自然公園の一部にあり、周囲の豊かな自然環境と調和しています。
大谷池の築造は、度重なる干ばつや水害に悩まされていた地域の農業振興を目的に、当時の南伊予村長であった武智惣五郎氏の主導で1922年(大正11年)に着工されました。
しかし、室戸台風による被害や戦争による資金不足など、多くの困難を経て、1942年(昭和17年)に愛媛県営事業として再開され、1945年(昭和20年)に完成しました。
大谷池は、えひめ森林公園に隣接しており、四季折々の自然を楽しむことができます。
春の桜、夏の新緑、秋の紅葉、冬の野鳥観察といった季節ごとの魅力があり、特に池の周囲に整備された全長約4kmの「探鳥コース」では、バードウォッチングやハイキングが楽しめます。
また、公園内には「眺望コース」や「森林浴ゾーン」、「渓谷探訪コース」など多彩な10種類の遊歩道が整備されています。
さらに、愛媛県の名所をテーマにした25のポイントを巡る「アスレチックコース」も用意され、家族連れやグループでの利用に適しています。
キャンプ場も充実しており、18区画のサイトと2棟のバンガローが無料で利用可能です。
事前予約が必要で、特に夜間利用の場合は午前中の申し込みが推奨されます。
また、研修室やコインシャワーといった施設も備わっており、利用者にとって便利な環境が整っています。
アクセスは、松山市中心部から車で約40分、伊予市中心部からは約15分で到着できるほか、公共交通機関を利用する場合はJR予讃線伊予横田駅から徒歩約1時間(約4km)となっています。
大谷池は、農業用水の供給という実用的な役割だけでなく、周囲の豊かな自然環境と調和し、訪れる人々に癒しと憩いの場を提供しています。
四季折々の美しい風景と多彩なアクティビティを通じて、自然との触れ合いを満喫できるスポットとして、多くの人に親しまれています。
『大谷池』で起こる心霊現象

女性の霊の目撃談
大谷池の周辺や水面では、女性の霊が目撃されたという噂が存在します。
女性の幽霊は、白い着物や和装のような姿で、じっと水面を見つめているか、池のほとりを歩いているそうです。
目が合うとふっと消えてしまう、または水の中に静かに消えていくという話もあります。
女性の叫び声
大谷池周辺では、夜間に女性の叫び声が聞こえるという話が知られています。
この叫び声は、池のほとりや周辺の森から響いてくるように聞こえることが多いといいます。
声を聞いた人は、「まるで誰かが助けを求めているような切迫した声だった」と語り、その声が耳に残って離れないと証言しています。
また、叫び声が近づいたり遠ざかったりするように感じたという奇妙な体験談あるようです。
水面から伸びる白い手
大谷池では、池の水面から多数の白い手が伸びてくるという話が報告されています。
この現象は主に夜間、特に静寂が深まる深夜に目撃されることが多いようです。
目撃者した人は「水面から白い霧のようなものが漂い始め、それが徐々に手の形を取り始めた」と話しています。
その手は、近寄る人を水中に引き込もうとするように感じたという恐怖体験も語られています。
白い手は「助けを求めている」または「生者を連れていこうとしている」といった様々な解釈があるようです。
ウワサされる心霊現象
- 女性の霊の目撃談がある。
- 女性の叫び声が聞こえて来る。
- 水面から伸びる白い手が目撃される。
『大谷池』の場所
住所 | 愛媛県伊予市上三谷 |
最寄り駅 | JR予讃線の伊予市駅 |
アクセス | 伊予横田駅から歩いておよそ34分 |
備考 | 駐車場は約150台分が無料で利用可能 |

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『大谷池』で過去に起きた事件・事故
人柱の伝説
大谷池の建設にまつわる「人柱伝説」は、地元で語り継がれている逸話の一つです。
この伝説によれば、池の建設が度重なる災害や工事の難航に見舞われたため、工事の成功を祈願して100人もの女性が人柱として捧げられたとされています。
人柱に選ばれた女性たちは、涙ながらに家族に別れを告げ、池に生き埋めにされたと語られています。
この伝説は、池の近くにある「百体地蔵」の存在とも関連付けられています。
ただし、史実としての裏付けは乏しく、百体地蔵は実際には事故犠牲者や工事に関わった人々の供養のために建立されたと考えられています。

大きな工事では、人柱の噂がつきものです…。
伝説の信憑性について
これらの事件や伝説の中でも、特に「人柱」の話についてはその信憑性に疑問が呈されています。
100人もの女性を人柱にするという話は、そのスケールの大きさからも非現実的であり、実際には過去の災害や工事中の事故に基づく脚色された物語である可能性が高いです。
近くの百体地蔵に関する研究では、この地蔵が人柱ではなく、工事の犠牲者や地元の住民を供養するためのものだと示されています。
しかしながら、こうした伝説は恐怖や神秘性を伴い、心霊スポットとしての大谷池の名を広める役割を果たしています。
これらの伝説がもたらす不気味な魅力は訪問者を惹きつける一方で、実際に池に訪れる人々が伝説の背後にある真実を探求しようとするきっかけにもなっています。
工事中の事故の噂
大谷池の建設は1922年(大正11年)に開始されましたが、工事中に起きた悲劇的な事故が地域に深い爪痕を残しています。
特に、昭和21年(1946年)の決壊事故は、記録に残る最も大きな悲劇です。
この事故は大雨による堤防の破壊が原因とされ、多くの作業員が犠牲となりました。
決壊により、付近の村々に甚大な被害を及ぼし、多くの家屋が流され、多数の死傷者が出たと言われています。
この事故は大谷池に怨霊や霊的な現象が絡む原因として語られることが多く、犠牲者の無念が心霊現象を引き起こしていると考えられています。
事故後、池の修復と安全対策が進められましたが、この決壊事故が地域住民に与えたトラウマは深く、大谷池の心霊スポットとしての側面を強調する要因となっています。
『大谷池』心霊スポット化の理由を考察

愛媛県伊予市に位置する大谷池が心霊スポット化した理由には、歴史的な背景や伝承が深く関係していると考えられます。
まず、池の建設中に発生した事故や決壊による犠牲者の存在が、池に霊的なイメージを植え付けました。
特に、昭和21年の決壊事故で多くの命が失われたことが地域の記憶として残り、池に不吉な印象を与えています。
また、「100人の女性を人柱にした」という伝説や、池の近くにある百体地蔵の存在が、恐怖と神秘性を一層引き立てました。
これらの逸話や事件が語り継がれる中で、池周辺での心霊現象の目撃談が後押しとなり、大谷池は「心霊スポット」としての名を確立したのでしょう。
『大谷池』訪問時の注意点
大谷池を訪れる際には、安全面とマナーに十分配慮することが大切です。
池の周辺には足元が不安定な場所があるため、特に夜間の訪問は危険を伴うことから、明るい時間帯に訪れることをおすすめします。
また、大谷池は地元住民の生活圏内に位置しているため、大声を出したりゴミを放置したりしないよう注意してください。
さらに、一部のエリアでは立ち入りが制限されている場合があるため、事前に確認し、現地のルールを守りましょう。
まとめ
今回は、愛媛県で恐れられている心霊スポットを『大谷池』紹介しました。
この心霊スポットでは、造成中の事故や人柱によって多くの命が失われたと言われていますが、その真偽のほどは不明です。
ただし、造成中の事故自体は実際に起こっており、実際に3人の命が失われています。
心霊現象の内容は、人柱や事故によって大量の人命が失われた話がベースになっているようですが…⁉
心霊スポット現地は、ため池であるため転落すると命の危険がありますし、水辺には多くの霊が集まるともいわれています。
事故や人柱のウワサの真偽はともかく、危険な場所であることには変わりないので、気楽に肝試しに訪れるのはやめておいた方が良いかもしれません。
本記事が、オカルト好きな人たちの興味を刺激する切っ掛けになれば幸いです。

本記事は、心霊スポットへの訪問を推奨するものではありません!現地を訪問する際は、自己責任でお願いいたします。