京都府京都市右京区に位置する清滝トンネルは、地元で「京都最恐」と言われる心霊スポットです。
このトンネルは、過去に悲劇的な事件や事故の舞台となっただけでなく、心霊現象や怪談が噂され多くの人の興味を惹きつけています。
本記事では、京都府の心霊スポット『清滝トンネル』の情報を詳しく紹介します。
京都の心霊スポット『清滝トンネル』とは
『清滝トンネル(きよたきとんねる)』は、京都府京都市に位置する全長約444メートルのトンネルです。
もともとは1929年に開通した愛宕山鉄道の単線トンネルでしたが、戦時中の1944年に廃線となり、その後、道路トンネルに転用されました。
現在では、府道137号線の一部として利用されています。
ただし、幅員が非常に狭く、車1台がやっと通行できる程度のため、入口には信号機が設置されており、交互通行が行われています。
・歴史
このトンネルは、1929年(昭和4年)に開業した愛宕山鉄道の一部として建設されました。
愛宕山鉄道は、嵐山から清滝までを結ぶ平坦線(約3.4km)と、清滝から愛宕山中腹までを結ぶ鋼索線(ケーブルカー、約2.1km)で構成されていました。
当時、愛宕山は火伏せの神として信仰を集める愛宕神社への参詣地として人気があり、多くの参拝者や観光客が訪れていました。
しかし、世界恐慌の影響で業績が下降し、さらに戦時中の1944年(昭和19年)には不要不急線として全線が廃止されました。
その後、清滝トンネルは道路トンネルとして転用され、現在に至っています。
・構造
トンネルの構造は、鉄道用の単線トンネルをそのまま道路用に転用したため、幅員が狭く、車両の交互通行が必要です。
トンネル内には、鉄道時代の待避所(待避坑)が残されており、当時の面影を感じることができます。
また、嵐山側の入口は愛宕山鉄道当時のままで、清滝側は道路トンネルとして約50メートル延長されています。
・建造目的
元々は愛宕山鉄道の一部として、愛宕神社への参詣者や観光客の輸送を目的として建設されました。
鉄道廃止後は、地域の交通インフラとして、清滝地区と嵯峨嵐山地区を結ぶ重要な道路トンネルとして利用されています。
しかし、幅員が狭く歩行者の通行には適さないため、歩行時には注意が必要です。
『清滝トンネル』で起こる心霊現象
白い服の女性の幽霊の噂
清滝トンネルでは、白い服を着た女性の幽霊が目撃されたという話があるようです。
深夜にトンネルを通行したドライバーが、視界の端に女性の姿を捉えたと証言しています。
女性の幽霊は、ドライバーが確認しようとすると姿を消してしまうと言われています。
また、トンネルを抜けた後も背後に気配を感じたという体験談が聞かれることもあります。
車両への手形
清滝トンネルを通過した車両のボンネットやフロントガラスに、手形が残されていることがあると言われています。
手形の大きさや形状は特定できず、時には子どもの手のように小さいものも含まれているそうです。
車内のカメラで手形が浮かび上がる瞬間を記録した人もいるのだとか。この現象は、深夜や雨の日によく起こると言われています。
信号にまつわる噂
清滝トンネルの入口には信号機が設置されており、交互通行を管理しています。
この信号に差し掛かった際、ブレーキを踏むことなく青信号になると、人ならざる者に呼ばれていると言われています。
ちなみに、「一度赤信号になるのを待つと霊的な被害を防げる」とも言われています。
また、「信号が突然故障して赤と青が交互に点滅する」という現象も報告されています。
下向きのカーブミラー
トンネルを抜けた先に設置された下向きのカーブミラーに自分の姿が映らないと、命に関わるという噂があります。
実際に「ミラーに映らなかった」という人も、それなりにいるようです。
ただし、ミラーに自分の姿が映らなかった人でも、特に何も起きなかったという報告もあります。
ウワサされる心霊現象
- トンネル前の信号に差し掛かった時に、青信号だったら人ならざる何者かに誘われている。
- トンネルまでの道にある下向きのカーブミラーに、自分の姿が写らなければ、不幸が起きる。
- トンネル内を車で走っているとボンネットに女性の幽霊が落ちてくる。
- 行きと帰りでトンネルの長さが違っていることがある。
- 峠の頂上付近で、女性の悲鳴や鳴き声に似た音が聞こえてくる。
『清滝トンネル』の場所
住所 | 京都市右京区嵯峨清滝(府道137号線・清滝鳥居本線の一部) |
最寄り駅 | JR嵯峨野線(山陰本線)「嵯峨嵐山駅」 京福電鉄(嵐電)「嵐山駅」 |
アクセス | 車で嵯峨嵐山駅から北へ約10分 |
備考 | トンネル手前に駐車スペースは、ほとんどありません |
私有地に無断で立ち入ると罪に問われます。絶対にやめましょう。
『清滝トンネル』で過去に起きた事件・事故
女性の自殺
清滝トンネル付近では、約20年以上前に女性が暴行を受けた後、自ら命を絶つという痛ましい事件が発生したと言われています。
この事件は地元住民の間でそれなりに知られているようです。
肝試しを目的に現地を訪れた人の中には、トンネル内やその付近で女性のすすり泣きや助けを求める声を聞いたと話す人もいます。
この事件は公式記録として残されていないものの、当時の状況を知る人々の間で語り継がれているようです。
首吊り自殺の多発
清滝トンネル周辺の山道では、首吊り自殺が多発しているとされています。
これらの自殺は、長年にわたって断続的に報告されているそうです。
自殺が繰り返される理由として、トンネル周辺の静けさや人目に付きにくい環境が挙げられます。
このため、地域住民は夜間の山道に近づかないよう注意しているそうです。
交通事故の多発
清滝トンネル内は非常に狭く暗いため、対向車との正面衝突や玉突き事故が頻繁に発生していると言われています。
特にカーブが多い構造上、速度を出しすぎた車両がコントロールを失い、事故を起こすケースが多いようです。
また、トンネル内の視界不良や信号機の誤作動が事故を誘発しているという噂もあります。
『清滝トンネル』心霊スポット化の理由を考察
清滝トンネルが心霊スポット化した理由として、その環境や過去に起きたとされる悲劇的な事件・事故が関連していると考えられます。
女性が暴行を受け自殺したとされる事件や、首吊り自殺の噂は、トンネルに不吉な印象を与えるには十分すぎるインパクトを持っています。
また、清滝トンネル内は非常に狭く暗いため、ドライバーの不安感を一層煽ります。
心理的に圧迫を感じやすい環境では、ライトが投影する影や環境音などを誤認し、心霊現象だと感じる人がいても不思議ではありません。
さらに、強い緊張を感じながら運転することで、通常では気にならない些細な出来事を「霊的な現象」として捉えてしまう可能性もあります。
このように、環境やトンネル周辺で噂される事件・事故が組み合わさることで、清滝トンネルは心霊スポットとして認識されるようになったのでしょう。
『清滝トンネル』訪問時の注意点
清滝トンネルを訪問する際は、交通マナーを守り、事故を起こさないように注意しましょう。
トンネル内は非常に狭く、対向車との衝突の危険性が高いため、信号を厳守し、慎重に運転してください。
特に、夜間や視界が悪い状況ではスピードを落とし、より一層注意して運転することが大切です。
また、清滝トンネルは地元住民の生活道路でもあるため、深夜の訪問や騒音を伴う行為は避け、近隣住民に迷惑をかけないよう配慮しましょう。
心霊現象の噂を検証する目的で、危険な行為(例:トンネル内での不要な停車やクラクションを鳴らす行為)を行うことは、事故やトラブルの原因となるため、絶対にやめてください。
まとめ
本記事では、京都の心霊スポット『清滝トンネル』の情報を紹介しました。
清滝トンネルは、その歴史的背景や独特な環境、心霊現象の噂によって、京都府内でも屈指の心霊スポットとして知られています。
愛宕山鉄道の一部として利用されていたこのトンネルは、廃線後に道路トンネルへと転用されました。
そのため、トンネル内の狭さや暗さが心霊現象の噂を否応なく意識させる要因となっています。
しかし、清滝トンネルは単なる心霊スポットではなく、地元住民の日常生活を支える重要な交通路でもあります。
そのため、訪問の際には自身の安全を確保するとともに、地元住民や他のドライバーへの配慮を忘れないようにしましょう。
深夜に訪問して大声で騒いだり、心霊現象を検証するために危険な行動を取ると、事故やトラブルの原因となります。
安全とマナーを遵守し、自身と周囲の人々が快適に過ごせるよう心がけてください。