アミティビル・ホラーは、実際の出来事に基づいた都市伝説で、平和な家族に超常現象や不可解な現象が襲いかかります。
この物語は、1974年にニューヨーク州のアミティビルという町で起こった出来事がもとになっています。
その家には何が潜んでいたのか?何が起こったのか?
今回は『アミティビル・ホラー』についてご紹介していきます。
当資料館秘蔵の恐怖にご案内いたします。
アミティビル・ホラーの誕生
アミティビルは、ニューヨーク州ロングアイランドに位置する平和で美しい町でした。
その美しい景色とのどかな雰囲気から、アミティビルを理想の住処として選ぶ人が多かったと言われています。
しかし1974年のある出来事によって、アミティビルの印象は一変することになるのです。
アミティビルに住むデフェオ一家は、夫婦をはじめ4人の子供たちで構成されていました。
彼らは温和で友好的な性格だったので、地元の人々に親しまれていました。
しかし、1974年11月13日の晩、デフェオ一家の長男であるロナルド・デフェオ・ジュニアが家族全員を銃で殺害するという悲劇が起こったのです。
この衝撃的な事件は、町の人々を恐怖と絶望に包み込むことになります。
ロナルド・デフェオ・ジュニアは、自らの行為を「家族を殺せと声が聞こえた」と主張し、超自然的な要素が関与していると主張しました。
彼の主張がもとになり、デフェオ一家の住んでいた住宅には、何か邪悪なものが潜んでいるのではないかというウワサが流れ始めます。
この事件の後、人々はその家を避けるようになりしばらくのあいだ放置されることになりました。
事件から1年余りが経過した1975年12月19日に、新たな住人であるラッツ一家が引っ越してくることになり、彼らは不可解な出来事に巻き込まれていくのです。
新たな家族の引っ越しと襲い来る恐怖!
ラッツ一家は、新しい生活を始めるためにアミティビルの家に引っ越してきました。
夫婦であるジョージとキャシーをはじめ、3人の子供たちがこの美しい土地に新たな住まいを求めたのです。
しかしこの引っ越しが、彼らに恐怖体験と奇妙な現象をもたらすことになります。
まず、ラッツ一家が最初に経験した超常現象は、壁から浮かび上がる血の染みでした。
彼らはある日、壁の一部に暗赤色の血の染みが現れるのを発見し、この不可解な現象に戦慄しました。
壁を調べても明らかな原因は見つからず、ラッツ一家は何が起こっているのか理解できません。
さらに家の中で不気味な声を聞くようになります。
夜中に眠っているときでも、恐ろしい声やささやき声が聞こえ彼らの睡眠を妨げるのです。
この声はまるで異世界の存在からのメッセージのようであり、ラッツ一家の心は不安と恐怖に蝕まれていきます。
そして、家の中で家族以外の何者かの存在を感じることが増えていきました。
家の中にいると、見えない存在がそばにいるような気配を感じたり、時には視界の端で影が動く姿が見え、不気味な冷気を感じることもありました。
これらの経験は、ラッツ一家を不安にさせるとともに家に異様な雰囲気が漂っていることを実感させます。
壁から血の染みが浮かび上がり、不気味な声が聞こえ、幽霊の存在を感じるといった超常現象は、徐々にラッツ一家にとっての日常となっていきます。
彼らはこの恐怖に耐え続けましたが、心と精神は目に見えて疲弊していくのです。
増大する恐怖とラッツ一家の逃亡
超常現象はどんどんエスカレートしていきます。
夜は恐怖を伴い眠ることもできず、目に見えない存在からの威圧感に晒される日々が続きました。
彼らは超常現象の中に取り込まれていくような感覚に陥り、正気を保つことが困難になっていきます。
不気味な声は増幅され家中に響き渡るようになり、ささやき声が凶暴さを帯びラッツ一家の耳から狂気が侵食していきます。
謎の存在感はますます強く感じられ、目に見えない存在が彼らに近づいてくる感覚が現実と重なっていくのです。
そして、遂に恐怖に耐え切れなくなったラッツ一家は、家から脱出することを決断します。
この決断は経済的な理由から困難を伴うものでしたが、彼らが選択できる唯一の道だったのです。
ラッツ一家は、荷物をまとめるとその家を後にします。
彼らの顔には強い恐怖と深い疲労が刻まれていましたが、同時に救いと解放感も浮かんでいます。
ラッツ一家の脱出は、彼らがアミティビルの家に引っ越してから実に28日後のことでした。
アミティビル・ホラーの影響と遺産
アミティビル・ホラーの物語は小説や映画の題材として取り上げられ、結果的に世界中で知られるようになりました。
1977年にジェイ・アンソンによって出版された同名の小説は、読者の関心を引きつけ、恐怖と興味を抱かせることに成功します。
その後も多くの作品が制作され、リアルな出来事に基づいたストーリーや恐怖演出がうけて、後のホラー作品に大きな影響を与えることになりました。
アミティビル・ホラーは、映画や書籍の成功により文化的な影響だけでなく、商業的な成功をもたらし関連商品やツアー、観光名所が誕生することになりました。
このように、アミティビル・ホラーは多岐に渡り遺産を残し、ホラージャンルの歴史に深い足跡を刻んでいるのです。
まとめ
アミティビル・ホラーは、不気味で恐ろしい出来事が展開される実話に基づいた作品です。
その恐怖は多くの人々に広まり、ホラージャンルの古典として名を残しています。
アミティビル・ホラーは、恐怖の要素だけでなく、その影響力や遺産も大きなものです。
この作品の成功により、実話に基づいた恐怖物語や超常現象を扱った作品が増え、ホラージャンルに新たな可能性を切り拓きました。
また、アミティビルの町自体も、観光名所として知られるようになりました。
もし恐怖を求めるなら、アミティビル・ホラーは見逃せない作品です。
あなたはその恐怖の世界に身を委ね、不可解な出来事に立ち向かう勇気はありますか?
本日も最後までお付き合い頂きありがとうございます。
『アミティビル・ホラー』は映画にもなっているので鑑賞してみては如何でしょう?