『遠野物語』を知っていますか?
柳田国男が明治43年に発表した、岩手県遠野地方に伝わる逸話や伝承を記した説話集で、日本の民俗学の先駆けとも称されている作品です。
その遠野物語のなかに登場する『デンデラ野』は、岩手県の心霊スポットとして知られています。
本記事では、デンデラ野に伝わる悲しい物語を調べて紹介しています。
最後まで読み進めて、デンデラ野の伝承を紐解いていきましょう…。
『デンデラ野』とは
『デンデラ野(でんでらの)』は、岩手県遠野市に存在する丘陵地です。
『遠野物語』の話し手である佐々木喜善の生家の裏手にある丘陵で、『姥捨て伝説』が残されています。
食料難になると、働くことが出来なくなった老人が息子に背負われて『デンデラ野』に運ばれて、捨てられたそうです。
デンデラ野捨てられた老人は、その時点で死んだものとして扱われたため、ほとんどの老人は覚悟を決めていたと言われています。
しかし、一部の老人は覚悟を決めることが出来ず、悔いを残したまま死んでいったそうです。
背負われた親は道中、木の枝を折り続け息子に「この枝を目印に迷わず帰れ」と最後の言葉を告げたそうです。
『デンデラ野』の場所
〒028-0552 岩手県遠野市土淵町山口5地割
『デンデラ野』で起きた事件・事故
デンデラ野は前述したように姥捨ての場所として使用されていたため、多くの老人が命を落としています。
多くの老人は覚悟を決めていたのですが、当然のように迷いを抱えたまま亡くなる人もいました。
そのような人の魂は成仏することが出来ずに、霊魂となってデンデラ野を彷徨っていると言われています。
『デンデラ野』でウワサされる怪異
デンデラ野では、無念のなかで死んでいった老人たちの霊魂が「暮らしていた村に帰りたい」「家族と一緒にいたい」と強く願いながら彷徨っていると言われています。
男性は死んだ場合は『鈴の音』、女性の場合は『泣き声』が風に乗って村まで届いたと伝えられているそうです。
また、デンデラ野に訪れた人の話では、『老人の霊が現れる』『すすり泣きの声が聞こえてくる』『心霊写真が撮れる』といったウワサが囁かれています。
仕方がない事とは言えやはり悲しい出来事ですね!
ウワサされる怪異
- 老人の幽霊が彷徨っている。
- すすり泣きの声が聞こえてくる。
- 心霊写真が撮れる。
覚悟を決めることが出来た老人はとてもスゴイ人達ですね…。
まとめ
本記事では、岩手県の心霊スポット『デンデラ野』を紹介して来ました。
デンデラ野は、口減らしのために老人を捨てる『姥捨て山』のように使われた場所です。
昔は、食物を十分に得ることが出来ずに、悲しい口減らしが日本各地で行われていました。
そういった伝承を知ると、現在の我々がいかに恵まれているのかを思い知ります。
先人たちに感謝を忘れずに日々の生活を送りたいものです。
本記事を読んで『デンデラ野』に興味を持ち訪問する場合でも、悲しい出来事があった場所であることを忘れずに敬意をもって訪問するようにしましょう。
先人たちへの敬意を持つことはとても大切です…。