日本の立法府であり、国会の活動の中心地である『国会議事堂』。
議事堂内では、法律の制定や改正、予算の審議、政府の監視などが行われ、日本の政治において重要な役割を担っています。
また、国会議事堂は国の象徴としても位置づけられており、国内外から多くの観光客が訪れます。
そんな国会議事堂には、心霊現象に関する恐ろしい噂も存在するのです。
本記事では、国会議事堂で噂される心霊現象についてご紹介していきます。
東京都『国会議事堂』とは
国会議事堂は、日本の立法府である国会の活動の中心地です。
国会は衆議院と参議院から構成されており、国会議事堂内には両院の本会議場が設けられています。
衆議院は建物の左側、参議院は右側に位置しており、ここで重要な立法審議や予算の審議、政府の監視などが行われ、日本の政治における中心的な役割を果たしています。
国会議事堂の建設は1880年代に始まりました。当時、日本は明治維新を経て近代国家としての基盤を築こうとしており、その一環として帝国議会の設置が進められました。
初代の議事堂は1890年に完成しましたが、1891年に火災で焼失しました。その後、仮議事堂が建設され、さらに1920年代には本格的な議事堂の建設が始まりました。
現在の国会議事堂は1936年に竣工し、昭和天皇の臨席のもとで開院式が行われました。
この建物は、左右対称のデザインが特徴で、中央には高さ65メートルの塔がそびえ、外観には花崗岩が使用されています。
建設には17年もの年月がかかり、第二次世界大戦中の困難な状況を乗り越えて完成しました。
国会議事堂は一般公開されており、無料で見学することができます。
衆議院と参議院の両方を見学でき、事前予約が必要な場合もありますが、個人での訪問なら当日受付も可能です。
見学ルートには本会議場やロビーなどが含まれ、政治の現場を間近に感じることができます。
『国会議事堂』で起こる心霊現象
女性の幽霊のウワサ
国会議事堂には、かつて8階に存在したというダンスホールにまつわる心霊現象の噂があります。
このホールでは、失恋により一人の女性が飛び降り自殺をしたとされ、彼女の霊が夜になるとすすり泣く声を響かせると言われています。
特に夜間に訪れた人々は、その声を聞いたり、何とも言えない不気味な気配を感じることがあるそうです。
また、議事堂内では、理由もなく寒気を感じたり、不気味な影が見えたりするという報告も少なくありません。
不気味な声や音が聞こえる
国会議事堂では、うめき声のような不気味な声が聞こえるという噂があります。
この声は、工事中に事故で命を落とした作業員や、二・二六事件で自決した野中大尉らのうめき声だと言われています。
また、声だけでなく、不気味な音が鳴り響くこともあるそうです。
ウワサされる心霊現象
- 女性の幽霊の噂がある。
- 不気味な声や音が聞こえてくる。
『国会議事堂』の場所
住所 | 〒100-0014 東京都千代田区永田町1丁目71 |
最寄り駅 | 国会議事堂前駅 |
アクセス | 国会議事堂前駅から徒歩で約3分ほど |
備考 | 見学可能 |
『国会議事堂』で過去に起きた事件・事故
国会議事堂の周辺では、大小さまざまな出来事が起きているようです。ここでは、その一部をご紹介してきます。
工事中の殉職者
工事中の事故で殉職者が出ていると言われています。
1931年(昭和6年)11月20日の読売新聞によると、15歳の少年が仕事仲間を呼びに行った帰り道に足を踏み外して、地下工事現場に転落して死亡したと報じられています。
当時の安全管理は現代ほど徹底されていなかったことを考えると、工事中の事故が多発していてもおかしくはありません。
自殺した女性の噂
国会議事堂の8階にはホールがあり、第二次世界大戦前まではダンスの練習場として使用されていたそうです。
このホールでダンスの練習をしていた女性が、恋人にフラれたことに絶望し、飛び降り自殺を図り命を落としたと伝えられています。
バイクの青年が死亡
1973年に、沖縄県出身の青年がバイクで国会議事堂正門に突っ込み、命を落とすという事件が起きています。
青年は、沖縄の基地問題に対して強い不満を抱えており、その不満を訴えるためにこのような行動を起こしたそうです。
この事件は、日本の政治に対する若者の怒りや絶望を象徴する出来事と言われているようです。
ひき逃げ
2024年6月20日午後5時45分ごろ、国会議事堂付近の路上で、団体職員の男性が頭部などから血を流して倒れているのが発見されました。男性はその後、搬送先の病院で死亡が確認されています。
現場近くでは横転した乗用車が見つかっており、この車を運転していた男がその場で逮捕されました。
逮捕容疑は、自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致傷)および道路交通法違反(ひき逃げ)だそうです。
二・二六事件
国会議事堂付近では、過去に『二・二六事件』という重大な事件が発生しています。
二・二六事件は、1936年(昭和11年)2月26日から2月29日にかけて起こったクーデターです。
この事件では、皇道派の影響を受けた陸軍の青年将校たちが1,483名の下士官を率いて蜂起し、政府要人を襲撃するとともに、永田町や霞ヶ関の一帯を占拠しました。
最終的に、青年将校たちは下士官兵を原隊に帰還させ、自決した一部を除いて投降し、事件は収束しました。
反乱部隊の中心人物での野中大尉は、反乱の責任を取って陸相官邸で拳銃自殺したそうです。
陸相官邸は、現在の国会議事堂の敷地内にあったとされています。
国会議事堂の周辺では、色々な出来事が起きているようですね。
『国会議事堂』心霊スポット化の理由を考察
国会議事堂が心霊スポットとして知られるようになった背景には、いくつかの要因が考えられます。
まず、国会議事堂の建設中には、作業員が命を落とす事故が発生していました。
そして、1936年に起きた二・二六事件では、青年将校たちが政府要人を襲撃し、永田町や霞ヶ関を占拠した後、自決するという壮絶な事件が起きています。
また、噂の域を出ませんが、失恋した女性が自殺したという話も語り継がれています。
これらの出来事に加え、国会議事堂周辺では様々な事件や事故が起こっており、こうした情報が広まる中で、国会議事堂が心霊スポットとして認識されるようになったのは確かでしょう。
さらに、国会議事堂が日本の政治の中枢であるという特別な場所であることも、人々の想像力をかき立て、心霊スポットとしての認識を強める要因となっていると考えられます。
このように、複数の要因が重なり合うことで、国会議事堂が心霊スポットとして知られるようになったのではないでしょうか。
『国会議事堂』訪問時の注意点
国会議事堂は一部見学することが可能ですが、訪問の際にはいくつかの注意点があります。
まず、国会議事堂は現在も日本の政治の中心地であり、厳重な警備体制が敷かれています。
見学には事前予約が必要な場合が多く、特に団体での訪問や議事堂内部の見学を希望する際には、計画的に準備を進める必要があります。
また、見学の際にはマナーを守ることが求められます。館内の多くの場所では写真撮影が禁止されているため、ガイドの指示に従いましょう。
特に、セキュリティ上の理由から、指定されたエリア以外での撮影は避ける必要があります。
さらに、訪問時にはセキュリティチェックが行われるため、時間に余裕を持って到着することをお勧めします。
手荷物検査もありますので、余計な荷物はできるだけ持ち込まない方がスムーズに見学できます。
最後に、国会議事堂は歴史的な建造物であり、訪れる際には敬意を払うことが大切です。
政治の場であることを意識し、心霊現象を目的とした無断の侵入や不適切な行動は絶対に避けましょう。
まとめ
本記事では、東京都の国会議事堂で噂される心霊現象について紹介してきました。
国会議事堂は、建設中に命を落とした作業員や、二・二六事件で自決した青年将校たちの影響が残る場所とされ、長い歴史とともにさまざまな心霊現象の噂が語り継がれています。
このような歴史を踏まえつつ、国会議事堂を訪れることで、日本の政治や歴史の裏側にある物語に触れることができます。
心霊現象に興味を持つ方にとって、この場所は単なる「恐怖のスポット」ではなく、深い歴史的背景と結びついた特別な意味を持つ場所として捉えるべきでしょう。
訪問の際には、歴史的建造物である国会議事堂に敬意を払いながら、心霊現象に関する噂を楽しむとともに、ここで繰り広げられてきた数々のドラマにも思いを馳せてみてください。
日本の歴史に対する理解を深める機会として、ぜひ国会議事堂を訪れてみてはいかがでしょうか。