夜の海岸はとても暗く、今にも何かが現れそうな雰囲気に満ちています。
明るい時間帯には観光客で賑わう場所であっても、夜になると海はその表情を一変させ、恐ろしい圧迫感で我々に迫ってきます。
そんな海には多くの場合、恐ろしい心霊のウワサが付き纏うものです。
茨城県に存在する『五浦海岸』も同様で、人気観光地と心霊スポットの2つの顔を持っています。
『五浦海岸』は何故、心霊スポットと呼ばれるようになったのでしょう。
本記事では、茨城県の『五浦海岸』でウワサされる心霊現象や、過去に起きたとされる事件・事故を調査して紹介していきます。
茨城県『五浦海岸』

『五浦海岸』とは
『五浦海岸(いづらかいがん)』は、茨城県北茨城市大津町五浦に存在する海岸・景勝地です。
太平洋の荒波に侵食されてできた大小5つの入江が連なり、高さ50mの断崖絶壁が続くこの海岸は、「日本の渚百選」にも選ばれています。
また、『岡倉天心旧宅・庭園および大五浦・小五浦』の一部として、国の登録記念物(名勝地・遺跡関係)に選定されています。
近代日本美術の発展に尽力した『岡倉天心』ゆかりの地としても有名で、六角堂や茨城県天心記念五浦美術館など、天心に関連する施設が数多く残されており、特に六角堂は、2011年の東日本大震災による津波で消失した後、2012年に再建された歴史があります。
『五浦海岸』の場所
〒319-1703 茨城県北茨城市大津町五浦
『五浦海岸』で過去に起きた事件・事故
五浦海岸は、美しい景色が楽しめる場所であるものの、切り立った断崖絶壁が続くことで『自殺の名所』としても知られています。
単独での自殺はもちろんですが、集団での自殺が複数回あったことで自殺の名所としての知名度が上がったと言われています。
一時期流行した、SNSで仲間を募るかたちでの集団自殺ではないかと言われているそうです。
また、自殺以外にも五浦海岸の付近では、過去に船舶の事故や水難事故による犠牲者も出ていると言われています。
『五浦海岸』で起こる心霊現象
五浦海岸では、集団自殺が起きて以降、幽霊の目撃情報が報告されるようになったそうです。
夕暮れ時の海岸で知り合いを見つけた人が、近寄って声をかけたところ海に引き込まれそうになったという話が有名です。
このため、暗くなってから五浦海岸で知り合いを見つけても、声をかけてはいけないと言われています。

何故だかは分かりませんが、納豆を持っていると対策出来るらしいです。
ウワサされる心霊現象
- 自殺者の幽霊が目撃される。
- 夜、海岸で知り合いだと思って声をかけたら海に引き込まれそうになる。
『五浦海岸』心霊スポット化の理由を考察
五浦海岸が心霊スポットと呼ばれるようになった理由は、『自殺の名所』と呼ばれていることが原因で間違いないでしょう。
特に、集団自殺が起きた後に幽霊の目撃談が増加しているらしいので、それだけ集団自殺のインパクトが強かったことが推測されます。
また、夜の海はとても暗く、何かが潜んでいそうな雰囲気に溢れています。
そういった夜の海が持つ独特の雰囲気と、恐ろしい集団自殺のウワサによって心霊スポット『五浦海岸』が誕生したのだと考えられます。

『水辺には霊が集まる』という言葉も、夜の海と幽霊を関連付けるのにひと役買っているのかもしれませんね。
『五浦海岸』訪問時の注意点
五浦海岸は、自殺の名所として知られる場所です。遊び半分で夜間に訪問するのは避けた方が良いでしょう。
これは、心霊的な要因もありますが、五浦海岸の地形的な危険もあるからです。
五浦海岸の崖の高さは50メートルもあり、万が一転落すると、まず助かることはありません。
夜間には、足場が見難くなるため、悪ふざけをしていると非常に危険です。
また、浜辺を散策する際には波に注意が必要です。打ち寄せる波は、見た目以上に勢いが強く、油断していると足元をすくわれることに!
特に、夜間は足元が見難くなるため、より一層の注意が必要です。
五浦海岸自体は、非常に美しい景色が鑑賞できるスポットです。
肝試しのために夜間に訪問するのではなく、明るい昼の間に景色を楽しみに行くことをお勧めします。
体験談・噂話

地元民の噂話
あれはもうずいぶん前の話になります。
その日私は、何をするでもなく夕暮れ時の『五浦海岸』をぶらぶらしていました。
しばらく歩いていると、5,6人の集団が海辺にいるのが目に入りました。
なにかあったのかな?と思い、集団を眺めていると、そのなかに見知った顔を見つけたんです。
夕暮れ時の海岸に、人が集まっている様に興味が湧いていた私は、「何をしているんですか?」と声をかけてみました。
その時です!集団のなかの数人が突然こちらを振り返ったかと思うと、私の手足を掴んで海の方に引っ張り始めたのです!
私は、慌てて知り合いに「何をするんですか!」と声をかけたのですが・・・
目の前の知り合いの顔が、まったく知らないおじさんの顔に変わっていたのです。

私は、驚愕し、必死に抵抗しました。
大声で叫び手足をバタつかせていると、私を掴んでいる手が緩み、何とか脱出することが出来ました。
窮地を脱することができた私でしたが、明るい場所で確認すると掴まれていた場所には、しっかりと手のかたちに痕が残されていたのです。
家に帰り、海岸で見かけた知り合いに連絡をしてみたのですが、当然のように「五浦海岸には行っていない」と返事が返ってきました。
なんでも、五浦海岸では過去に集団自殺があったらしく、夜になると自殺者の幽霊が現れるそうです。
そして、彼らに声をかけてしまうと、海の底に引きずり込まれてしまうとか・・・。
もし、夜の五浦海岸で知り合いを見かけても声をかけるのはやめておいた方が良いかもしれません。
それは、あなたの知り合いになりすました、まったく別の『何か』かもしれないのですから・・・。

集団自殺後も仲間を探しているとしたら、随分迷惑な幽霊ですね!
まとめ
本記事では、茨城県の心霊スポット『五浦海岸』を紹介しました。
五浦海岸は、岡倉天心にゆかりのある地であり、その壮大な景色で知られる景勝地です。
観光客に人気のスポットでありながら、過去には自殺の名所としてもその名が知られ、特に集団自殺が報じられたことで心霊スポットとしての認知度も高まっています。
ここでは50メートルにも及ぶ断崖絶壁があり、その迫力ある景観は多くの人々を引きつけますが、同時に危険な場所でもあります。
心霊現象についての噂もありますが、夜間の海辺はそもそも危険が伴う場所です。
『五浦海岸』を訪れる際は、心霊を求めるのではなく、昼間にその美しい景色を楽しむことをお勧めします。