京都には数多くの心霊スポットが存在します。中でも有名なのが「首塚大明神」です。
この場所は、平安時代の鬼・酒呑童子の首が埋められていると伝えられており、多くの心霊現象が報告されています。
本記事では、首塚大明神の歴史や心霊現象、そして訪れる際の注意点について詳しくご紹介します。
京都府の心霊スポット『首塚大明神』とは



『首塚大明神(くびづかだいみょうじん)』は、京都府京都市西京区大枝沓掛町に存在する神社です。
平安時代に暴れていた鬼・酒呑童子(しゅてんどうじ)の首が埋められていると伝えられています。
酒呑童子は、丹波国と丹後国の境にある大江山に棲んでいたとされる鬼の頭領で、平安時代に都で悪行を重ねていましたが、源頼光とその四天王によって討ち取られました。
討伐後、酒呑童子の首を持ち帰る途中、老ノ坂峠付近で首が急に重くなり、動かなくなったため、そこに埋められたと伝えられています。
また、地蔵から「都に不浄なものを持ち込んではいけない」というお告げを受け、峠に埋めたという説もあるようです。
これらの伝承に基づき、首塚大明神が建立されました。
首塚大明神の境内は広くありませんが、二つの鳥居と首塚が設けられています。
首塚は柵で囲まれており、酒呑童子の好物である酒が供えられています。
また、御神木として、雷に打たれ幹が黒焦げになった木が祀られており、その姿が独特の雰囲気を醸し出しています。
『首塚大明神』で起こる心霊現象

不気味な気配
首塚大明神を訪れた人々の中には、「不気味な雰囲気」を感じたという話をする人もいます。
特に、鳥居をくぐった瞬間に周囲の空気が一変し、急にひんやりとした寒気に襲われることがあるそうです。
この現象は、季節に関係なく起きるため、気温の変化が原因ではないと言われています。
また、敷地内を歩いていると、背後から何かに見られているような感覚や圧迫感を覚えるという人もいます。
心霊写真が撮れる
首塚大明神で肝試しをして写真を撮影した人々の間では、不思議な写真が撮れたという話が伝えられています。
例えば、写真に人影や白いもやのようなものが写り込んだり、はっきりと人の顔が写るといった報告があるようです。
これらの現象は、場所や時間を限定せずに起こることがあるそうです。
また、動画に異常なノイズが入るといったケースも報告されています。
謎の音が聞こえてくる
首塚大明神では、謎の音が聞こえてくるという噂があります。
誰もいないはずの場所で足音が聞こえたり、木々の間から人の囁き声のような音がするといわれています。
さらに、耳元で低く唸るような声を聞いたという話もあるそうです。
ウワサされる心霊現象
- 不気味な気配を感じる。
- 心霊写真が撮れる。
- 謎の音が聞こえてくる。
『首塚大明神』の場所
住所 | 京都府京都市西京区大枝沓掛町26-122 |
最寄り駅 | JR山陰本線の保津峡駅 |
アクセス | JR山陰本線の保津峡駅から約4㎞徒歩で1.5時間ほど 車の場合、国道9号線を西へ進み、老ノ坂峠付近で細道に入る |
備考 | 神社周辺には駐車場がありません。 |

私有地に無断で立ち入ると罪に問われます。絶対にやめましょう。
『首塚大明神』で過去に起きた事件・事故

歴史的背景(酒呑童子伝説)
首塚大明神には、酒呑童子の伝説が残されています。
酒呑童子は、丹波国と丹後国の境にある大江山、または山城国と丹波国の境にある大枝に棲んでいたとされる鬼の頭領です。
平安時代に都で悪行を重ねていたことで知られています。
一条天皇の命により、源頼光とその四天王(渡辺綱、坂田公時、碓井貞光、卜部季武)が討伐に向かい、酒呑童子を討ち取りました。
その際、酒呑童子は「首から上の病を持つ人々を救う」と約束し、以後、神として祀られるようになったと伝えられています。
首塚大明神には、酒呑童子の首が埋められているとされています。
廃墟の存在
首塚大明神の周辺には、いくつかの廃墟が点在しており、これらの建物も心霊現象の噂が絶えない場所として知られています。
特に、近くにある廃墟となったモーテルでは、不審な影を目撃したという話が多く聞かれます。
このモーテルでは、過去に悲惨な事件が起きたという噂もあります。
交通事故の多発
首塚大明神がある老ノ坂峠は、交通事故が頻発するエリアとしても知られています。
急カーブや視界の悪さが原因とされていますが、車の制御が効かなくなったり、突然視界に人影が現れるといった現象を体験したという話もあるそうです。
『首塚大明神』心霊スポット化の理由を考察

首塚大明神が心霊スポットとして知られるようになった理由には、歴史的な背景が大きく関わっています。
酒呑童子の伝説や、源頼光による討伐の物語が語り継がれ、その酒呑童子の首を埋めたとされる結末が、いかにも心霊現象を引き起こしそうな印象を与えます。
また、神社の名前に『首塚』と付けられていることも、人々に恐ろしさを感じさせる要因でしょう。
さらに、首塚大明神の周辺はあまり整備されておらず、廃墟のような雰囲気を醸し出しています。
こうした環境を目にした訪問者が、伝承を思い起こしつつご利益を求めて参拝に訪れ、現地の荒廃ぶりに驚くことも少なくないでしょう。
もし肝試しを目的として夜間に訪れると、明かりもないため一層不気味に感じられるはずです。
恐ろしい噂を聞いた状態でこのような場所を訪れると、木々のざわめきや影を誤認し、心霊体験をしたと感じても不思議ではありません。
このようにして、自然現象を心霊的なものと誤解した人々がSNSなどで情報を拡散することで、首塚大明神は心霊スポットとしての認知度を高めていったと考えられるのです。
『首塚大明神』訪問時の注意点
首塚大明神は、夜になると周囲が暗くなり、人もいない場所となります。足場も良くないため、暗闇の中での移動は非常に危険です。
ケガや遭難、無用な対人トラブルを避けるためにも、夜間の訪問は避けるべきでしょう。
また、首塚大明神は長年にわたり地元の人々に信仰されてきた神社です。
そのため、興味本位での訪問は控えてください。訪問の際は、礼節をわきまえた行動を心掛けましょう。
不必要な写真撮影や落書き、供物を荒らすなどの行為は厳禁です。
首塚大明神の周辺には廃墟となった建物が点在していますが、立ち入りは絶対に避けてください。
廃墟は老朽化が進んでおり、崩壊の危険性が非常に高いため、軽い探索が重大な事故につながる可能性があります。
さらに、これらの廃墟は私有地である場合が多く、無断で立ち入ることは法律に抵触する可能性があるため注意が必要です。
まとめ
本記事では、京都の心霊スポット『首塚大明神』の情報を紹介しました。
首塚大明神は、平安時代の鬼・酒呑童子の首が埋められているという伝説があります。
訪問者の多くが不気味な気配や心霊現象を体験したと報告しており、これらの背景には、酒呑童子の歴史や老ノ坂峠周辺の環境が影響していると考えられます。
神社を訪れる際には、心霊スポットとしての側面だけでなく、歴史的な背景や信仰の場としての意味も尊重することが大切です。
特に、夜間の訪問や危険な廃墟への立ち入りは避け、節度ある行動を心掛けましょう。
首塚大明神の独特の雰囲気と伝説に触れることで、京都の歴史や文化の一端を深く感じられるかもしれません。