雨の中傘をさしてバスを待つトトロとサツキとメイの画像

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『となりのトトロ』の都市伝説「トトロ死神説」の真実に迫る!

『となりのトトロ』は子供から大人まで幅広い世代に愛されるジブリの名作として知られています。

しかし、ほのぼのとした作風の裏に、「トトロの正体は死神である」という少し怖い都市伝説が存在することをご存じでしょうか?

インターネットでは、たびたび話題にのぼるため、この説を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか?

この説では、「トトロは死期の近い人にしか見えず、それが見えるサツキとメイはすでに死んでいるのではないか」という驚きの内容が語られています。

本記事では、「トトロの正体は死神である」という都市伝説の真相に迫り、ジブリの公式見解も含めて解説します。

トトロ死神説とは?

死神のイメージ画像

「トトロは死神である」という噂は、『となりのトトロ』のファンが物語中の演出や表現を考察するなかで生まれた都市伝説の一つです。

この説の根幹にあるのは、「トトロが妖精や森の精霊ではなく死を司る存在で、死を迎えた人物にだけ姿が見える」という考えです。

この都市伝説が注目を集めた理由の一つは、作中に登場するいくつかの「不可思議なシーン」や「不気味な描写」にあります。

たとえば、物語の後半で主人公サツキとメイの影が消えるシーンや、ネコバスの行き先が曖昧であることが挙げられます。

このような要素は、視聴者に漠然とした不安感や疑惑を与え、深読みされるきっかけになりました。

この説はインターネットやSNSを通じて急速に拡散され、多くのファンが考察や議論を重ねる中で、事実のように語られるようになりました。

その結果、「トトロが死神であり、物語の途中でサツキとメイが死んでいる」という内容が定着していったのです。

トトロが“死神”とされた理由とは?

猫バスが描かれたイラスト

「トトロは死神」という都市伝説は、ジブリファンの間で話題になることが多く、その真偽をめぐり、多くの議論が交わされています。

その内容が不謹慎であるにもかかわらず、ジブリ作品の深い作り込みや多様な解釈ができる点で、『となりのトトロ』の魅力を際立たせている要因になっているのです。

ここでは、トトロ死神説の根拠とされる3つのポイントについて、詳しく掘り下げて解説していきます。

サツキとメイが死亡しているという説

作中でサツキとメイの影が消えるシーンがあります。

このようなシーンは物語の後半になると特に顕著になります。

このような表現があることで、「二人がすでに死亡していることを暗示しているのではないか?」という解釈が生まれました。

影が消失することは、魂の喪失を象徴する表現として捉えられるケースがあるため、このシーンが「死」を示唆しているという考察が広まっていったのでしょう。

ネコバスはあの世への乗り物?

ネコバスは、普通のバスと違い、宙を飛び、どこへでも行ける不思議な乗り物とされています。

その動きや行き先が具体的に描かれないため、「あの世とこの世をつなぐ乗り物ではないか」と考えられています。

特に、メイが行方不明になった後にネコバスに乗っている描写は、彼女が“あの世”へ向かっていることを示唆しているという解釈がされています。

不気味な雰囲気の後半部分

『となりのトトロ』は、物語の前半と後半で雰囲気やサツキとメイの行動、表情に変化があると言われています。

居なくなったメイを探すシーンや、ネコバスに出会う場面の演出が暗く感じられることで、視聴者が不気味な印象を持つことになったのです。

この不気味な雰囲気が「サツキとメイはすでにこの世の存在ではない」という説に説得力を与える要因のひとつになったと言われています。

トトロ死神説を押す人たちは、これらの要素を説の根拠としているのです。

これらの要因は一見筋が通っているように思えるため、この都市伝説は多くの人が信じてしまうことになったのです。

都市伝説が広まった背景

ジブリ映画「となりのトトロ」のキャラクターたちが描かれたイラスト。

『となりのトトロ』にまつわる「死神説」が世間に浸透していった背景には、複数の要因が関係しています。

実は「トトロは死神」という都市伝説は、インターネットが普及する以前からファンの間で噂されていました。

ただ、この説を紹介する媒体は一部の都市伝説を取り扱う雑誌や書籍が中心で、オカルトマニアや熱心なジブリファンの間で知られる程度でした。

しかし、SNSや掲示板といったインターネットツールの台頭によって、この説は急速に拡散されていったのです。

特に、視聴者同士が作品の感想を共有できる場ができたことで、「トトロが死神」という解釈が注目されるようになりました。

一見すると矛盾がないように思える考察が次々と出され、都市伝説の内容が脚色されていきました。

例えば、サツキとメイの影が消えるシーンや、ネコバスの移動先が曖昧である点に焦点を当て、「死後の世界」と関連付ける説が増えていったのです。

さらに、ジブリ作品の“深読みできるストーリー”も噂を助長した大きな要因の一つです。

ジブリ作品は視聴者の判断に解釈を任せるような演出が施されています。

その結果、視聴者は自分のなかで解釈をし、物語を補完していきます。その結果、多くの意見が交わされ、多くの都市伝説が生まれることになったのです。

こうした背景から、「トトロは死神」という都市伝説は単なる噂話以上に広がりを見せ、現在でも語り継がれています。

この現象は、ジブリ作品がいかに多くの人々に影響を与え、深く愛されているかを示しているといえるでしょう。

「トトロ死神説」に対するジブリ公式の見解

トトロの顔のアップ

色々な場所で語られる「トトロ死神説」ですが、スタジオジブリは「トトロが死神である」という都市伝説を完全に否定しています。

2007年に公開されたジブリ日誌には、次のように明記されています。

“トトロが死神だとか、メイちゃんは死んでいるという事実や設定は、‘となりのトトロ’には全くありません。”

ジブリの公式コメントは、死神説の根拠となっているさまざまな解釈を一蹴するものでした。

例えば、サツキとメイの影が消えるシーンについても、「それは生死を示唆する意図ではなく、演出的な工夫にすぎない」とされています。

ジブリ作品では、特定の光の加減や演出技法によって物語の雰囲気を深めることが多々あり、このシーンもその一環にすぎないのです。

また、物語の結末で描かれるサツキとメイの生活の描写からも、彼女たちが健在であることが明確に示されています。

エンディングでは、二人が母親と再会し、明るく楽しい日常が戻る様子が描かれています。

このエンディングのワンシーンが、都市伝説の「トトロ死神説」とは相容れないものであることは誰が見ても明らかです。

ただ、このエンディングについて、このような話もあります。『テレビで、となりのトトロが放送された際に、時間の都合でエンディングがカットされたことがある』。

そうなのです!作品を最後までしっかり鑑賞すれば、物語がハッピーエンドであることは明白なのです。

しかし、もしエンディングがカットされてなくなっていた場合はどうでしょう?

物語後半の不穏な雰囲気のまま話が進み、サツキとメイが木に座り、病室の母親を見ているシーンで終了…。

視聴者の間に不吉な解釈が生まれても不思議ではないと思います。

「トトロ死神説」は、前述した3つの要因に加えエンディングのカットにより、広く浸透していったのだと考えられます。

ジブリ公式がこの都市伝説を否定した背景には、この説が拡散することで作品の本来の意図を歪めてしまう懸念もあったと考えられます。

作品そのものの魅力やテーマが誤解されることなく、多くの人に伝わるよう、公式がこのようなコメントを発表したのでしょう。

このように、スタジオジブリの明確な否定は、「トトロは死神」という噂が単なる憶測に過ぎず、事実無根であることを示しています。

都市伝説を楽しむ際の注意点

このように作品の内容や演出について考察し論話を交わすことは、ファンにとって大きな楽しみの一つです。

しかし、都市伝説を信じ過ぎると、作品が発信しているメッセージや本来の魅力を見失ってしまう可能性があります。

ジブリ作品は、観る者に夢と希望を与えるために作られたものであり、根底にはファンタジーの楽しさや心暖まる物語が存在しています。

都市伝説を考察するのも楽しい時間ですが、噂をそのまま拡散すると他者にあらぬ誤解を与えてしまう場合もあります。

また、都市伝説が広がるなかで、作品の本質が歪められてしまうこともあるので発信する際も受け取る際も注意が必要です。

ジブリの制作者は、視聴者に物語の中で希望や安心感を見つけてほしいと願いながら、作品を生み出しているはずです。

そのため、都市伝説を楽しむ際には、作品本来の意図や制作者の思いを尊重する姿勢を忘れないようにしてください。

まとめ

本記事では、ジブリの人気作品『となりのトトロ』の都市伝説「トトロ死神説」を紹介しました。

結論として、「トトロは死神」という都市伝説は間違いであることが確定しています。

この説については、スタジオジブリの公式見解でも完全に否定されています。

ただし、このような考察が生まれる背景には、ジブリ作品の奥深さと、それが観客に与える影響の大きさがあると言えるでしょう。

『となりのトトロ』が多くの人々に愛され、細部にまで考察が及ぶほどの魅力を持つ作品であることは間違いありません。

都市伝説を楽しむことは、作品への新たな視点に気が付く一方で、作品本来の意図やメッセージを見失わないよう注意が必要です。

ジブリ作品が持つ普遍的な魅力と奥深さを心に留めながら、自分自身の目で『となりのトトロ』の世界を楽しむことができれば、そこにはきっと新たな発見と感動が待っているでしょう。

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