京都府宇治田原町に位置する『くつわ池』は、美しい自然に囲まれた静寂な池として知られています。
しかし、その穏やかな景観とは裏腹に、過去には悲劇的な出来事が起きていると伝えられており、地元では心霊スポットとしても有名です。
本記事では、『くつわ池』にまつわる歴史や心霊現象などの情報を紹介します。
京都府の心霊スポット『くつわ池』とは



『くつわ池(くつわいけ)』は、京都府綴喜郡宇治田原町に位置する「末山・くつわ池自然公園」にある池です。
自然と歴史が融合した広大な公園は、約40ヘクタールの敷地を有し、キャンプ場やバンガロー、バーベキュー施設、散策路など、多彩なアウトドア施設が整備されています。
また、四季折々の風景が楽しめるスポットとして、多くの来訪者に親しまれています。
歴史的背景
くつわ池の起源は、平安時代の831年(天長8年)に遡ります。
当時、農民の要望により、朝廷の国家事業として南側の「香達之池(古池)」が築造されました。
その後、江戸時代末期に北側に新たな池が造られ、二つの池が馬具の「くつわ」の形に似ていることから、「くつわ池」と名付けられました。
また、1301年(正安3年)から始まった田原祭の神事では、地域の信仰の中心地として重要な役割を果たしてきました。
施設と設備
広大な敷地を有する公園内には、以下の施設が整備されていて、多彩な楽しみ方が出来ます。
- キャンプ場:6箇所のキャンプサイトがあり、緑に囲まれたオートキャンプ場や壁画が楽しめるエリア、小川と芝生に囲まれたエリアなど、多様な環境でキャンプを楽しめます。
- バンガロー・トレーラーハウス:エアコンと小型冷蔵庫を備えたバンガロー(11棟)やトレーラーハウスがあり、家族連れや初心者でも快適に宿泊できます。
- バーベキュー施設:屋根付きのバーベキュー棟が完備され、天候に左右されずにバーベキューを楽しむことができます。
- 散策路:「森林浴の森100選」に選ばれた自然遊歩道があり、四季折々の自然を感じながら散策できます。
- ハート形の展望デッキ:散策路の先には、宇治田原町を一望できるハート形の展望デッキが設置され、絶景スポットとして人気です。
利用料金
公園の利用料金は以下の通りです。
- 入園料:大人400円、小人200円(30名以上の団体は2割引)
- 駐車料:普通車(軽自動車含む)400円、自動二輪車130円、大型車(マイクロバス以上)1,000円、自転車100円
- 宿泊施設:トレーラーハウス(4人用)13,000円、バンガロー(8人用)5,500円~7,000円、バンガロー(5人用)3,500円
- キャンプ場:テント1張り(持ち込み)1,000円

上記の料金は、2025/02/17時点のものになります。訪問前にHPで確認することを推奨します。
アクセス
くつわ池を訪問する際に公共交通機関を利用する場合は、電車の利用がおすすめです。
京阪宇治線「宇治」駅またはJR奈良線「宇治」駅から、京都京阪バス(維中前・緑苑坂・工業団地行き)に乗車します。
その後、「くつわ池」バス停で下車すると、徒歩約5分で公園の受付に到着します。
最新情報
2021年4月、宇治田原町がくつわ池の一部を埋め立てる計画を進めていることが明らかになりました。
この計画に対して、住民からは「歴史的にも、観光の面でも貴重な池を埋めるべきではない」との声が上がっています。

将来的に、池や公園の姿が変わる可能性も考えられますね。現在の姿を見たい方は、是非お早めに!
『くつわ池』で起こる心霊現象

女性の霊の目撃情報
『くつわ池』で噂される心霊現象は、バラバラにされた女性の幽霊が出現するというものです。
夜間や霧が立ち込める時間帯に池のほとりを歩いていると、誰もいないはずなのに、湖面に女性の生首が漂っていることがあるそうです。
生首は、何をするでもなく、湖面をふわふわと漂っているといわれています。

事件が起きた頃は、釣りをしているとバラバラにされた死体が釣れたとも言われています。
心霊写真
『くつわ池』では、池やその周辺で撮影した写真に、女性の生首が写り込むことがあるそうです。
他にも、謎の影や光が写り込むといわれています。
また、不可解な発光現象が捉えられることもあり、光の玉のようなものが写真のあちこちに写ることも珍しくありません。
霊感の強い人が撮影すると、よりはっきりとした心霊写真が撮れるともいわれています。
ウワサされる心霊現象
- 女性の霊の目撃情報がある。
- 心霊写真が撮影される。

過去に起きたと言われる事件との関連が強いようです。
『くつわ池』の場所
住所 | 〒610-0255 京都府綴喜郡宇治田原町郷之口末山3−3 |
最寄り駅 | JR奈良線「宇治駅」 |
アクセス | 宇治駅から京阪宇治バス「維中前」行きに乗車。「郷之口」バス停で下車。そこから徒歩約15分で到着します。 |
備考 | 入園料:大人400円、小人200円(30名以上の団体は2割引) |

私有地に無断で立ち入ると罪に問われます。絶対にやめましょう。
『くつわ池』で過去に起きた事件・事故
殺人・死体遺棄事件(1973年)
1973年(昭和48年)8月5日、京都府宇治田原町のくつわ池畔で、殺人・死体遺棄事件が発覚しました。
被害者は女性で、遺体はバラバラに切断され、池の周辺に遺棄されていたそうです。
捜査の結果、9月10日と10月2日に、被害者の内縁の夫とその情夫が逮捕されました。
新池の決壊事故(2012年)
2012年、宇治田原町にある「新池」が決壊するという大規模な災害が発生しました。
決壊によって大量の水があふれ、土砂や立ち木を巻き込みながら府道宇治木屋線へと流れ込みました。
これにより、道路の一部が埋まり、一時的に交通が麻痺する事態となりました。
幸いにも人的被害はなかったものの、この災害が与えた影響は小さなものではなかったそうです。
『くつわ池』心霊スポット化の理由を考察

『くつわ池』が心霊スポットとして有名になった理由は、過去に起きた事件が大きく影響していることは間違いないでしょう。
その根拠としては、くつわ池で語られる心霊現象が挙げられます。
出現するとされる幽霊も、心霊写真も、1973年に起きた「殺人・死体遺棄事件」の被害者だとされているのです。
つまり、この事件以前には、明確な形で心霊現象が噂されることは少なかったはずです。
このことから、くつわ池が心霊スポットとして知られるようになったのは、1973年の殺人事件が関係していると考えられるのです。
さらに、家族連れやカップルが余暇を楽しむ公園で起きた凄惨な事件は、多くの人の印象に残りやすく、情報媒体を通して拡散されやすかったことが予想されます。
インターネットが普及していない時代でも、テレビや新聞を通して全国的に知られることになったはずです。
あまりにもインパクトの強い殺人・バラバラ死体遺棄事件です。聞いた人の多くは、被害者の最期や無念を想像したことでしょう。
そうした感情は、心霊現象を生み出す要因になりがちです。
このような要因が、くつわ池を心霊スポットとして有名にしていったのでしょう。

人々の記憶から消えるまで、心霊スポットとしての知名度は続いていくことでしょう。
『くつわ池』訪問時の注意点
『くつわ池』を訪問する際には、安全面やマナーを十分に意識しましょう。
まず、池の周辺は自然に囲まれた公園であり、多くの人が憩う場所です。
心霊現象を目的として訪問する場合でも、大声で騒いだり、無遠慮に撮影をすることは避けましょう。
また、池の周辺には足場が悪い箇所も多いため、転倒や事故のリスクを避けるためにも、夜間の訪問は控えてください。
特に雨の日や湿気の多い日には地面が滑りやすくなっているため、歩きやすい靴や服装で出かけ、歩く際は細心の注意を払いましょう。
まとめ
本記事では、京都府の心霊スポット『くつわ池』の情報を紹介しました。
『くつわ池』は、美しい自然に囲まれた静かな池でありながら、過去には悲劇的な事件が起きています。
訪れる際には、その歴史や背景を理解し、マナーと安全に十分配慮して行動することが大切です。
心霊スポットとしての側面ばかりに目を向けるのではなく、この地が持つ本来の魅力や歴史にも注目してみてください。
くつわ池や公園について、より深く理解することができるでしょう。
また、『くつわ池』の心霊現象にまつわる噂は数多く存在しますが、すべてが科学的に証明されたものではありません。
体験談や伝説を楽しみつつも、冷静な視点を持ってこの場所に接することが大切です。
京都府の心霊スポットのひとつとして語り継がれる『くつわ池』。
もし訪れる機会があれば、その不思議な雰囲気を肌で感じながら、過去の出来事や土地の歴史に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。