タコ部屋労働と人柱⁉怨念残る北海道心霊スポット『常紋トンネル』

北海道には、非人道的な行いが本当に起きた有名なトンネルが存在します。

そのトンネルは、『常紋トンネル』と言い、建造中に多くの死者が発生したそうです。

常紋トンネルでは、どのような行為が行われ心霊現象がウワサされるようになったのでしょうか・・・。

本記事では、北海道の有名心霊スポット『常紋トンネル』の情報を紹介しています。

北海道『常紋トンネル』

『常紋トンネル』とは

『常紋トンネル(じょうもんとんねる)』は、JR北海道石北本線の生田原駅と金華駅の間にあるトンネルです。

常紋トンネルは、北海道旅客鉄道(JR北海道)石北本線に位置する単線非電化の鉄道トンネルで、遠軽町と北見市を結んでいます。

このトンネルは1914年(大正3年)に開通し全長は507メートル、標高約347メートルの地点にあり、建設には36ヶ月を要した当時としては非常に難易度の高いプロジェクトでした​​。

建設期間中、劣悪な労働環境と過酷な労働条件により、多数の労働者が亡くなったと伝えられています。

これらの労働者は「タコ部屋労働」と呼ばれる形態で、本州から集められた人々でした。

彼らは非人間的な環境下での長時間労働にさらされ、適切な栄養や治療を受けられずに亡くなっていったとされており、亡くなった労働者の遺体はトンネルや近くの山林に埋められたとも言われ、後にこれらの遺体の一部が発見されています​​​​​​。

常紋トンネルの歴史は、北海道の開発における過酷な労働環境と、それに伴う多くの犠牲者の存在を物語っていて、このトンネルを取り巻く話は日本の近代化の過程で犠牲となった人々を記憶し、追悼するための大切な教訓となっています。

『常紋トンネル』の場所

住所〒091-0021 北海道北見市留辺蘂町金華
最寄り駅西留辺蘂駅
アクセス西留辺蘂駅から徒歩92分ほど
備考石北本線にあるトンネルで、北見市と遠軽町を結ぶ常紋峠下を通っている。

『常紋トンネル』で過去に起きた事件・事故

常紋トンネルでは、建造時の『過酷なタコ部屋労働』と『人柱の伝説』で知られています。

『タコ部屋労働』は、労働者を長期間身体的に拘束して過酷な条件下で働かせた労働形態で、本州などから集められた労働者たちは非人間的な環境下で重労働を強いられました。

食事は非常に質素で、睡眠時間も短く、病気になっても満足に治療を受けることができなかったために、この過酷な労働条件のもと、100人以上の犠牲者が出たと言われています​​​​​​。

『人柱伝説』は、トンネル工事中やその後に死亡したとされる労働者の遺体が、トンネルの壁面に埋め込まれたという話です。

特に1970年の十勝沖地震の際の壁面補修工事で人骨が発見され、この伝説が事実であることが裏付けられました。

発掘調査では、さらに10体の遺骨が発見されたため、これらの犠牲者は留辺蘂町の共同墓地に納骨されました​​。

歴史的な背景として、北海道の開拓時代には屯田兵や受刑者を労働力として利用していました。

特に1890年代には約1,400人の囚徒が北見道路の開削工事に送り込まれ、極限状態での労働が強いられていたそうです。

この過酷な労働環境は、囚人労働史上で最も悲惨な事例の一つとされています​​。

常紋トンネルとその周辺は、過酷な労働環境と人柱伝説により北海道の心霊スポットとしても知られるようになりました。

『常紋トンネル』で起こる心霊現象

常紋トンネルは、その歴史から多数の心霊現象が目撃されており、噂話も多数あるようです。

労働者の幽霊が出現する

常紋トンネルでは、無念のうちに死んでいった労働者の幽霊がいまでも彷徨っていると言われています。

多くの幽霊目撃談がありますが、なかでも機関士が体験したと言われている話が有名です。

常紋トンネルでは、開通当初からトンネル内で列車が緊急停車することが頻繁に起こっていたそうです。

ある雨の日に、いつものように列車を走らせていると、トンネルに入口に近づいた時に機関士の目に頭から血を流した人物が映りました。

機関士は、慌ててブレーキをかけて急停車!列車を降りて確認したそうですがそこには、誰もいなかったそうです。

見間違いだったと考えた機関士は再び列車を走らせますが、再び頭から血を流した同じ人物が立っており、すごい形相で機関士を睨んでいたと語られています。

この、頭から血を流した人物が列車の前に立ちはだかる心霊現象は、一度だけでなくその後も続き、運転をしたくないと発言する機関士が大勢出たそうです。

頭から血を流している人物ということで、過酷な労働下のもと管理者に暴行を受けた末に撲殺された、タコ部屋労働の人の幽霊ではないかと囁かれるようになりました。

謎の臭いと異音と足跡

常紋トンネルにまつわる心霊現象の2つ目は、乗客が体験した話だそうです。

列車が札幌方面に向かい常紋峠へと向かっていた際に、通常通過する金華駅に停車し、ブレーキ系統の異常により緊急停車と説明され、その後再び走り出しました。

再び走行を開始した列車ですが、運転士が警笛を鳴らしながら常紋トンネルに入ると、乗客は生臭いような異臭を感じました。

異臭が漂い始めたのと同じタイミングで、陶器が割れるような音が列車の廊下から聞こえたと言います。

また、心霊現象は異臭・異音だけでは終わりませんでした。列車の廊下を覗いた乗客は、トンネルに入る前にはなかった水滴が廊下にあるのを発見しました。その水滴はまるで足跡のように見えたそうです。

さらに、廊下に設置されている鏡を見たときに黒い影がうごめいていたとも語っています。

黒くうごめく影は、列車がトンネルを抜けると同時に消えていきましたが、車掌がその後廊下に落ちている水滴を拭いたタオルは少し赤くなっており、血のように見えたそうです。

金華駅で緊急停車をする際には、必ず黒い影の怪奇現象が発生すると言われており、運転士・車掌も恐れていると言われています。

他にも、深夜列車が進んでいる最中に、トンネルに近づくと着物を着た青白い顔をした乗客で車内がいっぱいになるという噂もあるようです。

心霊写真

常紋トンネルで起きる心霊現象には、心霊写真もあります。

写真がぼやけて映ったり、浮遊物のような点々が映り込むとそうです。

常紋トンネルには無数の霊が漂っていると言われていて、写真を撮ってもボヤけて映ってしまうという現象が相次いでいます。

写真がボヤける現象は手のブレなどではなく、誰かが被っているようにように映ると言われています。

かなり多くの人が心霊現象を体験していて、肝試し後に体調を壊した人もいるそうです。

ウワサされる心霊現象

  • 労働者の幽霊が出現する。
  • 謎の臭いと異音と足跡が出現する。
  • 心霊写真が撮影される。
  • 霊障が起こる。

『常紋トンネル』心霊スポット化の理由を考察

常紋トンネルは、その歴史的背景が心霊スポット化した大きな要因だと考えられます。

過酷なタコ部屋労働と人柱の噂、多くのひとが体験したとされる心霊現象がウワサとなり広がっていったのでしょう。

運転士が警笛を鳴らし続ける理由についても、不可解な現象の一つとされています​​​​が、トンネル建設中に亡くなった労働者の遺体が壁や地面に埋められていた事実が、後に大量の人骨の発見によって明るみに出ています。

これらの発見は、人柱として埋められた人々の存在を示唆しており、トンネル内で体験される心霊現象の原因とも考えられています​​。

他の心霊スポットと比較しても、明らかに心霊現象が起きてもおかしくない状況が整っていることも『常紋トンネル』が持つ特徴だと言えるでしょう。

流石に無数に死体が出てくると、心霊スポットにもなりますよ・・・。

『常紋トンネル』訪問時の注意点

常紋トンネルは、過去に多くの死者が出た場所です。

死者に敬意を示す意味でも、遊び半分で近づくのはやめておきましょう。

肝試しにいって体調を悪くした話も多数あります。霊障が原因ではなかったとしても、埃やカビ、寄生虫やウィルスなどが原因となり病気になっている可能性があります。

多くの人が恐れる場所には、迂闊に近づかない方が無難です。

また、常紋トンネルは現役のトンネルなので、夜間に出掛けて事故に巻き込まれる可能性もあるので物理的な危険も存在します。

労働者の魂に感謝と尊敬を・・・。

体験談・噂話


体験談

この話は、今から30年前、私がまだ20代の頃の衝撃的な体験です。
 当時、私は石北本線、池北線、相生線、湧網線の軌道を保守する若手技術者
として『網走番外地』で有名な網走の町から60キロほど手前の地方都市北見
の保線区に勤務してました。
 仕事は主にレール交換、踏切改良工事等の設計そして工事監督、例によって
レール交換工事調査のため、常紋トンネルに入った時の事です。
 このトンネルは人里離れ、昼なお暗い鬱蒼と茂った原始林の中を縫うように
造られています。
 仕事を終え、一人で出口に向かいました。トンネルの中は、静寂そのもので 、
自分の足音が反響し、あたかも誰かがヒタヒタとあとを追ってくるように聞こ
えます。
 列車のをやり過ごすための、畳一枚ほどの待避所が黒い穴を開けて待ってい
るのが見えてきました。
 貨物列車が通過するため、私はやむなく待避所へ体を入れました。
 以前からこのトンネルの怪談話は聞いていました。『タコのウメキ声が聞こ
える』『昔、幽霊が列車を止めたそうだ』・・・・・
 背筋が凍るような思いでじっと列車が通過するのを待っていましたが、わず
かの時間がとてつもなく長く感じられ、そう奥行きのない真っ暗な待避所の壁
が、暗い奈落の底へと続いているかのように感じられ、背中の悪寒は増々激し
くなりました。
 すると、列車の近づいてくる音とは明らかに違う、苦しげなうめき声が私の
背中から聞こえてきたのです。勇気を出して振り向こうと思いましたが、振り
向いたが最後、遠い世界に連れて行かれるような恐怖と列車が迫っているため
逃げ出すことも出来ず、ただ、『早く列車が通過してくれ』と祈るばかりでし
た。
 列車が目の前に来た瞬間です。突然、背後から誰かが私の体を押し出そうと
したのです。
 私の体は、恐怖とこわ張りで一瞬何が起きたのか・・・・。
 気が付いた時、目の前を貨物列車が轟音を立てて過ぎ去って行きました。
 その後、転げるようにトンネルから這い出した私は、決して後ろを振り返る
ことが出来ませんでした。

 数年後にトンネル内の待避所を改修するため、レンガをはずしたところ60
センチくらいのところから、頭蓋骨や手足の骨が出てきたと聞きました。
 その話を聞いたとき、改めてあの不思議な出来事を思い出し、亡くなった方
の怨念の強さを感じる次第でした。

 しかし、あのときの背中の感触は未だに忘れることが出来ません・・・。 

https://web.archive.org/web/20010208000659/http://www.jrasahi.co.jp:80/under/kowai/jomon.html

やはり実際に遺体が出た場所は、怖い話しが多い印象です。

まとめ

本記事では、北海道『常紋トンネル』を紹介しました。

このトンネルは、『たこ部屋労働』や『人柱』により、建設時に100人以上の死者を出したことで有名です。

1968年の十勝沖地震の際にトンネルの壁面が損傷し、その改修工事を行った時に壁の中から、立ったままの人骨が発見されたそうです。

人骨の頭部に外傷があったこと、その後トンネルの入口付近や山の斜面、ありとあらゆる場所で大量の人骨が発見されたことで、トンネルにまつわる噂が事実だということが判明しました。

トンネル工事殉難者追悼碑が建てられ供養はされていますが、怪奇現象は今でも続いているようです。

実際に心霊現象が起きるか否かはともかくとして、多くの死者が出ていることは事実なので死者の魂に感謝と尊敬を示すためにも、遊び半分で近づくのはやめておきましょう。

また、常紋トンネルは現役のトンネルなので、夜間に訪問して事故やトラブルに巻き込まれる危険もあるため出来るだけ近づかないことをお勧めします。