大阪府東大阪市の幹線道路沿いに、ひっそりと立つ一本の電柱があります。
昼間に見ると、ごく普通の産業道路と住宅街の風景の一部にすぎません。
しかし、夜になると表面に、こちらを見つめる「女の顔」が浮かび上がる…。そんな噂が広まり、この電柱はいつしか「人面電柱」と呼ばれる心霊スポットになりました。
人面電柱は、廃墟やトンネルのような心霊スポットとは少し違い、日常生活のすぐそばにあるのが特徴です。
その「ありふれた風景の中に存在する怪現象」が、より不気味さを増して感じられるのかもしれません。
本記事では、大阪府の心霊スポットと呼ばれる「人面電柱」の情報をお伝えします。
大阪府の心霊スポット『人面電柱』とは



「人面電柱」は、大阪府東大阪市荒本一丁目付近、府道15号線(暗越奈良街道)沿いに立つ一本の電柱を指す通称です。
近くには「スズキ自動車近畿 東大阪営業所」があり、その向かい側の電柱が心霊スポットとして知られています。最寄り駅は近鉄けいはんな線「荒本駅」で、徒歩10〜12分ほどの距離のようです。
この電柱の表面には、剥がれた塗装やコンクリートのシミが人間の顔のように見える部分があり、それが「人面」に見えることから、この呼び名が定着しました。
噂によると「過去の交通事故で亡くなった女性の顔が浮かんでいる」とされ、雨の日や夜に一層はっきり見えるとも言われています。
『人面電柱』で起こる心霊現象

電柱に女性の顔が浮かぶ
人面電柱で噂される心霊現象は、その名の通り「電柱に浮かび上がる女性の顔」です。
電柱の中ほどに、長い髪と吊り上がった目をした女性の顔のようなシミが浮かぶと言われています。
昼間には女性の顔は見ることが出来ず、夜になると顔が浮かび上がって来るのだそうです。
特に雨の日に、コンクリートが湿って色の濃淡がはっきりすると、顔の輪郭や表情がより明瞭に見えるといわれています。
この電柱の表面を「何度も塗り直しても、しばらくするとまた顔が浮かんでくる」という話もあります。
女性の幽霊が出現する
人面電柱付近では、水に濡れた女性の幽霊が出現するという噂も流れています。
雨の日の夜、この付近を通った人が「傘もささずにずぶ濡れで立ちすくむ女性を見た」「青白い顔をこちらに向けていた」といった話があるようです。
この現象の体験者の中には「通り過ぎてから振り返ると、女性の姿は消えていて、電柱だけが残っていた」という証言もあり、女性の霊と電柱の顔が同じであると語られることもあるようです。
ウワサされる心霊現象
- 電柱に女性の顔が浮かぶ。
- 女性の幽霊が出現する。
『人面電柱』の場所
| 住所 | 大阪府東大阪市荒本1丁目1付近 |
| 最寄り駅 | 近鉄けいはんな線「荒本駅」 |
| アクセス | 荒本駅から南側へ出て府道702号を方面へ |
| 備考 | 路上駐車・長時間の停車は厳禁です |
府道15号線は交通量が多く、事故リスクもあります。安全に配慮して行動しましょう。
『人面電柱』で過去に起きた事件・事故

交通事故
人面電柱にまつわる由来として、もっとも広く知られているのが「交通事故死した女性」の話です。
かつてこの場所で、走行中の車と電柱の間に女性が挟まれるという痛ましい事故があり、その女性は命を落としたとされています。
その後、この電柱に女性の顔が浮かぶようになり、雨の日にはその霊が道路脇に立っているとも語られるようになったそうです。
ただし、この話の具体的な事故のニュース記事や公的記録は、現時点で確認されていません。
ほとんど都市伝説レベルの噂のようです。
心霊スポット化の理由を考察
人面電柱が心霊スポットになったのは、染みが顔のように見える電柱の持つインパクトの強さが理由だと考えられます。
ただのシミやひび割れであっても、特定の条件を満たすと人の顔のように見える「パレイドリア現象」や「シュミラクラ現象」といった心理的な効果が存在します。
このような現象によって、「ただのシミ」と分かっていても、一度、顔に見えてしまうと、私たちの脳は無意識のうちにそこに「感情」や「視線」を読み取ってしまうのです。
誰かが言い始めた「この染み、女性の顔に見えない?」と言う何気ない言葉が、狭いコミュニティで周知されていくうちに「女性が車と電柱に挟まれて命を落とした」という噂を生み出し、現実味を帯びていったのでしょう。
そして、その噂はインターネットを通じて全国的に広がっていき有名な心霊スポットになったのだと考えられるのです。
訪問時の注意点
人面電柱は、観光地や公園ではなく、完全に生活道路・幹線道路沿いの「現役の道路」です。
そのため、訪問する場合は近隣住民の迷惑にならないように注意してください。特に、府道15号線は交通量が多いので路上駐車や長時間の停車は厳禁です。
また、電柱周辺や隣接地は、個人や企業の敷地である場合があります。私有地に無断で立ち入らないように注意してください。
深夜に、同地を訪問して大声で騒ぐのは周辺への迷惑になるので絶対にやめましょう。
まとめ
本記事では、大阪府の東大阪市荒本で心霊スポットといわれている「人面電柱」の情報を紹介しました。
人面電柱は、東大阪市荒本にある一本の電柱が、その表面に浮かぶ「女の顔」のようなシミと、交通事故の噂から心霊スポット化した場所です。
雨の日に浮かび上がる顔、傘をささずに立つ女性の霊といった体験談が語られ、今なお多くの人の好奇心を惹きつけています。
一方で、事故の詳細な記録は確認されておらず、「顔に見える模様」をめぐるパレイドリア現象や、事故が起こりやすい幹線道路というシビアな現実が、恐怖と結びついて物語を作り上げている面も否定できません。
もし実際に訪れるのであれば、路上駐車や私有地への立ち入り、大声での会話を避けてください。
これらを忘れずに、日常生活のなかに溶け込んだ心霊現象として、興味深い心霊スポットだと言えるでしょう。

