大晦日の夜、凍てつくような日本の冬空を震わせる「除夜の鐘」。 108つの煩悩を払う清らかなその音色は、私たち日本人にとって一年の終わりと始まりを告げる安らぎの象徴です。 しかし、歴史の闇が色濃く残る古都・京都には、そんな安らぎとは対極にある鐘が存在します。 西陣の報恩寺(ほうおんじ)に伝わるその鐘は、人々から恐れられ、「一年のうち、大晦日にしかついてはいけない」という厳格なルールによって縛り付けられているのです。 その名は、「撞かずの鐘(つかずのかね)」。 普段は固く沈黙を強いられているこの鐘。なぜこの鐘 ...