千島公園は、大阪市大正区に位置する市民の憩いの場で、広々とした芝生広場や遊具、散策路などが整備されており、ファミリー層や地域住民に親しまれている都市公園です。
園内に築かれた標高33メートルの人工の丘「昭和山」は、大阪湾やベイエリアの夜景を一望できる展望スポットとして知られ、昼夜を問わず多くの人々が訪れています。
この昭和山は、1970年代に大阪市のごみ処理場跡地を再整備するかたちで誕生した経緯を持ち、当時の都市美化政策を象徴する存在でもあります。
地名の由来や造成にまつわる記録も残されており、地域の開発史をたどる上でも重要なランドマークとされています。
しかしその一方で、心霊現象が起きるという噂もあり、YouTubeなどの動画では「不気味な現象が起こる場所」として紹介されることもあります。
本記事では、千島公園と昭和山の成り立ちや歴史的背景に焦点を当てつつ、その土地にまつわる噂についてもご紹介していきます。
大阪府の心霊スポット『千島公園』とは




千島公園(ちしまこうえん)は、昭和51年(1976年)4月1日に開園された総合公園で、その中心には標高33メートルの人工丘「昭和山」がそびえています。
園内の面積は約11.2ヘクタールにおよび、地域住民の散策や休息、スポーツの拠点として親しまれています。
この「昭和山」は、1969年(昭和44年)に発表された「千島計画」に基づき、1970年の大阪万博に向けて進められた地下鉄工事で発生した約170万立方メートル(ダンプカー約57万台分)の残土を活用して造成された人工丘です。
当初は「港の見える丘」として構想され、1970年11月の植樹記念式を機に、正式に「昭和山」と命名されました。
園内には、ソテツやツツジ約5万本をはじめ、ヒペリカム、タイサンボク、アジサイなどの亜熱帯植物から四季折々の草木までが植栽されています。
特にツツジは大正区の区の花として知られ、名所となっています。
また、千島体育館や多目的グラウンドも整備され、スポーツや地域イベントにも対応しています。
昭和山の頂上には展望台が設けられており、大阪湾や港大橋、なみはや大橋、千歳橋、さらには六甲山系の遠景までを一望でき、夕暮れ時や夜景の美しさは高く評価されています。
歴史的には、この一帯は大正時代から製材工場や貯木場が集まる木材産業地でしたが、地盤沈下の影響を受け、1960年代に産業の移転が進められました。
その跡地を再開発する形で千島公園が造成された経緯があります。
こうした造成の背景や植栽計画、公園設置の文脈から見ても、千島公園は単なる緑地ではなく、「都市計画の象徴」「地域コミュニティの核」としての意義を持つ空間であるといえるでしょう。
『千島公園』で起こる心霊現象

自殺者の霊が出現する
千島公園(昭和山)内には、「首吊りの木」と呼ばれる場所があり、「夜になると木の下に人影が動いて見える」「白い靴下を履いた足がぶら下がっていた」といった噂が流れています。
中には、保育園児だった頃に足のぶら下がる光景を目撃し、「先生が悲鳴を上げた」と語る人もいるようです。
また、この木はYouTubeでも紹介されており、暗闇の中で奇妙な声が聞こえたり、影が揺れたりする様子が映された動画が投稿されたことがあるとも言われています。
複数の幽霊が目撃される
千島公園(昭和山)では、老人や子どもの霊が出現するという噂が囁かれています。
老人の霊は、展望台周辺や散策路に現れるとされ、足音のみならず、「後ろからじわじわ近づいてくる」「白い影がゆっくり動いている」などの話が語られているようです。
他にも「小柄な影が花壇付近に見えた」「かすかな声がした」という噂も流れていて、複数の“幽霊”が彷徨っているといわれているようです。
謎の声や音が聞こえてくる
千島公園(昭和山)では、女性の声や足音が録音されることがあると噂されています。
誰もいないはずの場所から木が揺れる音や、金属がギィギィと軋む音が聞こえてきたという話もあります。
YouTuberによる投稿では、展望台周辺で雑音混じりの「女性のすすり泣き」や、誰かが歩き回る足音が記録されていたとされています。
そのほかにも、「風のない夜に木が揺れる」「金属柵が軋むような音が数秒間だけ聞こえた」といった体験談が語られているようです。
ウワサされる心霊現象
- 自殺者の霊が目撃されることがある。
- 複数の幽霊が目撃されることがある。
- 謎の声や音が聞こえてくることがある。
『千島公園』の場所
住所 | 〒551-0003 大阪府大阪市大正区千島2丁目7 |
最寄り駅 | JR大正駅(大阪環状線) 大阪メトロ長堀鶴見緑地線 大正駅 |
アクセス | 大阪シティバス「大正区役所前」停留所 → 公園入口まで徒歩約1分(南へ約50 m)で到着 |
備考 | 敷地内に駐車場はありません。 |

私有地に無断で立ち入ると罪に問われます。絶対にやめましょう。
『千島公園』で過去に起きた事件・事故
自殺者の噂
千島公園・昭和山には、「首吊り自殺が多発した」との噂が存在します。
しかし、この噂については具体的な自殺事件の記録や報道は確認されておらず、公式に認定された事故や事件も現時点では見つかっていません。
それにもかかわらず、心霊体験を語る人々の間では「自殺が後を絶たなかった」「首吊り自殺が頻発する場所だった」といった証言が広がっており、“首吊りの宝庫”と呼ばれるようになったと言われています。
とはいえ、これらの話はあくまで噂にとどまっており、実際の裏付けがない以上、都市伝説的な存在として捉えるのが妥当でしょう。

あくまでも根拠のない噂として捉えた方が良いでしょう。
人工山ならではの気の乱れ
昭和山は、大阪市大正区にある千島公園の中心的存在で、標高33メートルの人工丘として知られています。
この山は1970年代、大阪市営地下鉄(現・Osaka Metro)の建設工事で発生した膨大な残土を再利用して造成されました。
正式には「千島計画」の一環であり、地盤沈下対策や廃棄物処理跡地の有効活用を目的として築かれ、ダンプカー約57万台分に相当する土砂が積み上げられたといわれます。
こうした人工のぼた山は、自然な地形と異なるため、スピリチュアルな観点から「気がよどむ」「磁場が乱れる」と語られることもあります。
に昭和山は周辺の工業地帯跡地という背景を持ち、土地の持つエネルギーが不自然に感じられると指摘する声もあります。
『千島公園』心霊スポット化の理由を考察

千島公園(昭和山)が心霊スポットとして知られるようになった背景には、「自殺者が多発していた」とされる噂が関係していると考えられます。
実際の件数や記録は確認されていないものの、園内には「首吊りの木」と呼ばれる木が存在し、訪問者の間で恐怖の象徴として語られています。
一般に、自殺は強い未練や無念の感情を伴うとされ、そうした思念が幽霊として現れるという解釈も根強く存在します。
その印象を抱いたまま夜の公園を訪れれば、光や影の動きが人影に見え、木々のざわめきが人の声に聞こえることもあるでしょう。
こうした体験談や印象がSNSや口コミを通じて広まり、千島公園は“霊が集う場所”として語られるようになっていったのではないでしょうか。

人の思い込みは、錯覚や幻視、幻聴を容易に引き起こします。特に深夜帯で視覚的な情報が制限されていると、きわめて簡単にそういった現象が起こってしまいます。
『千島公園』訪問時の注意点
昭和山周辺は夜間になると街灯が少なく、視界が極めて悪くなります。
足元が見えづらくなることで、木の根や段差につまずいて転倒したり、斜面で足を滑らせる危険性があります。
特に「首吊りの木」と噂されるエリアや丘の縁は、崖や急傾斜になっている場所もあり、転落の恐れがあるため立ち入らないよう注意が必要です。
また、夜間の無断立ち入りや騒音行為は、法律や条例に触れる可能性があり、地域住民の迷惑にもなります。
探訪する際は、昼間に訪れ、安全とマナーを最優先に行動しましょう。
まとめ
本記事では、大阪府で心霊スポットとされる「千島公園(昭和山)」の情報をご紹介しました。
大阪市大正区に位置する千島公園は、昭和51年(1976年)に開園された都市公園で、約11.2ヘクタールの広さを誇る緑豊かな憩いの空間です。
園内には、標高33メートルの人工丘「昭和山」がそびえ立ち、地域の象徴的な展望スポットとして親しまれています。
この昭和山は、1970年の大阪万博開催に先立つ地下鉄工事の際に発生した大量の残土を活用し、再開発地区「千島計画」の一環として造成されたものです。
かつては製材所や貯木場が集まる工業地域でしたが、地盤沈下を経て整備されたこの公園には、ソテツやツツジをはじめとする多種多様な植栽が施され、四季折々の風景を楽しむことができます。
現在では展望台や遊歩道、スポーツ施設なども整備されており、日常の散歩や運動、家族でのレクリエーションの場としても人気を集めています。
その一方で、「首吊りの木」やさまざまな心霊現象が語られるなど、どこか不気味な雰囲気が漂う場所としても知られています。
自然と都市開発の歴史が重なったこの丘は、地域に根ざしたランドマークであると同時に、大阪湾を一望できる展望スポットとしても評価されています。
日中に訪問して景色を楽しんでみてはいかがでしょうか。