
カキカキ…よし!あとはロウソクを用意して…
えっと…💧一応聞くわね…しおりちゃん、何をしているの?


うわぁ⁉びっくりしたぁ💦あ、つづりさん…ネットで『スレンダーマン』っていう有名な怪人の噂を見て、私も見てみたいと思って、呼び出す儀式の準備をしているんです!
止めておきなさい…。スレンダーマンに関わった人は精神を病んだり…最悪の場合、取り返しのつかない事件を起こしてしまうのよ…。


えっ…事件を起こす?そ、そんなにヤバい怪人なんですか…?
ええ。今日はアメリカの社会を震撼させた狂気の都市伝説『スレンダーマン』の資料を紐解いていきましょうか。

有名な都市伝説の中に「スレンダーマン」という怪人が存在します。
この怪人は、ある時、突如としてインターネット上に出現し、多くの謎に包まれた姿や生態が、多くの人々を恐怖と狂気に陥れてきました。
しかし、このスレンダーマン、単なるネット上の創作怪談と侮ってはいけません。
異様に背が高く、のっぺらぼうで黒いスーツを着たこの怪人は、多くの人々を虜にし、実際に凄惨な事件まで引き起こしたのです。
本記事では、謎多き怪人スレンダーマンの能力や正体、そして現実社会に与えた影響の最新の「その後」まで詳しく解説していきます。
恐怖の怪人「スレンダーマン」とは

『スレンダーマン(Slender Man)』は、アメリカ発祥の都市伝説に登場する怪人です。
その名の通り枯れ木のように痩せ細り、身長は3~4メートルと驚くほど高身長で、細く長い手足を持つ非常にアンバランスな体が特徴です。
遠目には顔がぼんやりと白く、目も鼻も口もありません。
作りかけのまま放置された人形のような、のっぺりとした不気味な顔をしています。
真っ黒なスーツに身を包んでいるにもかかわらず、なぜか、森の奥や木々の茂った公園など、自然の多い場所によく出没すると言われています。

のっぺらぼうでスーツ姿…なんだか得体の知れないバケモノが、無理やり「人間」の真似事をしてるみたいで気味が悪いですね。
ええ。大きな角があるわけでも、翼があるわけでもないのに、明らかに人間じゃない…。ある意味、角や翼がある方が分かり易くてかわいいものよ…。

スレンダーマンの誕生と起源
世界中で恐れられているスレンダーマンですが、多くの人が気になるのが「彼は実在するのか?」そして「どこからやって来たのか?」という点ではないでしょうか。
実は、この怪人には明確な誕生の経緯が存在するのです。ここでは、スレンダーマン誕生の経緯を解説します。
『Something Awful』での誕生
スレンダーマンが誕生した場所は、「Something Awful(サムシング・オーフル)」というアメリカの巨大掲示板サイトです。
2009年6月8日、「フォトショップでパラノーマル(超常現象)な画像を創り出そう!」という企画スレッドが立てられました。
その2日後の6月10日、『ビクター・サージ(Victor Surge)』という利用者が、子どもたちが遊んでいる白黒写真の奥に、長身で細身の黒い背広を着た不気味な人物を合成した画像を投稿します。
彼は画像だけでなく、「子どもたちが誘拐される様子を見ていた目撃者の証言」のような文章を追加で書き込み、このキャラクターに『スレンダーマン(痩せた男)』という名前を与えました。
この『ビクター・サージ(Victor Surge)』というアカウントの背後にいたのは、エリック・クヌーゼン(英: Eric Knudsen)という当時、日本の長崎県に住んでいた青年でした。
エリックがスレンダーマンをデザインするにあたって影響を受けたのは、H.P.ラヴクラフトの「クトゥルフ神話」や、スティーヴン・キングのホラー作品、そして「モスマン」などの未確認生物の伝説だと言われています。
彼が目指したのは「動機がまったく理解できず、人々に根源的な不安を抱かせる存在」でした。
そのため、あえて顔(表情)を無くし、不自然に長い手足と、日常的な「黒いスーツ」を組み合わせることで、得体の知れない不気味な違和感を演出したのです。
恐怖を決定づけた「添えられたテキスト」
ビクター・サージが天才的だったのは、ただ不気味な画像を投稿しただけでなく、「いかにも実在しそうな偽の記録」を画像に添えたことでしょう。
彼が最初に投稿した2枚の白黒写真のうちの1枚には、以下のような説明文がつけられていました。
「スターリング市立図書館の火災から回収された2枚の写真のうちの1つ。14人の子供が失踪した日に撮影されたことと、『スレンダーマン』と呼ばれる存在が写り込んでいることで有名。当局はこれをフィルムの欠陥だと主張した。図書館の火災はその1週間後に発生した。実際の写真は証拠品として没収された。1983年、撮影者不明、死亡と推定」
ただの加工画像に、こうした「具体的な日付」「実在しそうな場所」「事件性」を匂わせるテキストを組み合わせたことで、まるで過去の未解決事件の公文書を見ているかのような、生々しいリアリティが生まれたのです。
爆発的な拡散と「オープンソースの都市伝説」
この投稿を見た『Something Awful』の住人たちは熱狂しました。ビクター・サージのアイデアが秀逸だったのは、スレンダーマンの設定にあえて「空白」を残していたことです。
「なぜ子供をさらうのか」「どこから来たのか」といった詳細な設定を一切語らなかったため、他のネットユーザーたちが「俺が考えたスレンダーマンの設定」を次々と書き込み、新たな画像や文章を勝手に作り始めました。
驚くべきことに、最初の書き込みからわずか10日後の6月20日には、YouTubeでスレンダーマンを題材にしたフェイクドキュメンタリー動画『Marble Hornets(マーブル・ホーネッツ)』の配信がスタートしています。
※この動画シリーズが、後にスレンダーマンの恐怖を世界中に決定づけ、「プロキシ(代理人)」などの設定を定着させることになります。

えっ⁉じゃあ、スレンダーマンは、掲示板の画像加工の遊びから生まれた、ただの「創作」なんですか⁉
ええ、実はそうなの。でも設定が秀逸だったから、あっという間に「クリーピー・パスタ」の代表格になって、本当に実在するかのように扱われるようになったのよ。

スレンダーマンの能力と「呼び出す方法」⁉

架空の存在であるはずのスレンダーマンですが、彼に関する噂はまるで真実のように詳細に語られています。
特徴的なのはその能力で、空間を自由に瞬間移動して、ターゲットに音も立てずに忍び寄る点でしょう。
そして、スレンダーマンに接近された人間は、心を乱されて精神に異常が現れ、激しい妄想や悪夢に囚われるようになります。
さらに頭痛やめまい、鼻や喉からの出血といった身体的ダメージまで受けるのです。
なかでも、最も恐ろしいのが、人間を誘拐し、洗脳して「プロキシ(代理人)」と呼ばれる彼の手下にしてしまう設定です。
こうなってしまっては、二度と元の人間に戻ることはできません。
召喚の儀式
これほど恐ろしい存在であるにも関わらず、「スレンダーマンに会いたい」と願う人間は多いようです。
そのような願望を持つ人々の間では、彼を呼び出す方法が議論され、その方法がまことしやかに囁かれています。
召喚の儀式
- 用意するもの: 紙、ペン、ろうそく
- 手順:
- 紙に自分の頭の中で思い描いたスレンダーマンの姿を絵で描く。
- 同じ紙に『ven shoo slender man』と書く。
- 部屋を真っ暗にして、ろうそくに火を灯す。
- 火の灯ったろうそくの前で、描いた紙を持ちながら召喚の呪文を唱える。

あ…さっき私がやろうとしてたヤツですね。
そうなんだけど、実は、肝心の「呪文の内容」は正確には分かっていないの。呼び出しに成功した人がもしいたとしても…その人はもう人間じゃなくなって「あちら側」…だからね。だからこそ、成功の報告はないのよ。


ふう、止めておいて良かったぁ…。
スレンダーマンが社会に与えた影響と事件

スレンダーマンはネット上の創作物ですが、その虚構の存在が、アメリカ社会を大きく揺るがす実際の悲劇を生み出してしまいました。
最も有名なのが、2014年にウィスコンシン州で発生した『スレンダーマン刺傷事件』です。
当時12歳だった2人の少女が、スレンダーマンの存在を本気で信じ込み、「彼の仲間(プロキシ)として認めてもらうため」に、同級生の友人を森に誘い出して19か所もナイフでめった刺しにしました。
幸いにも被害者の少女は一命を取り留め、後に無事復学を果たしましたが、加害者の少女たちは「精神疾患により責任能力がない」と判断され、数十年にわたる精神科施設への収容を言い渡されました。
この事件を起こした2人のうち、アニサ・ワイヤーは2021年に条件付きで釈放されました。
そしてもう1人、直接手を下したモーガン・ガイザーについても、長年の収容を経て2025年9月に条件付き釈放が認められ、グループホームへと移送されました。
しかし、事態はここで終わりませんでした。
釈放からわずか2か月後の2025年11月、モーガン・ガイザーは自ら装着していたGPSモニターを切断し、グループホームから逃亡するという事件を起こしたのです。
彼女はすぐに他州で身柄を確保されましたが、裁判所はこの事態を重く受け止め、同年12月に彼女の釈放特権を正式に取り消しました。
現在、彼女は再び精神科病院へと送り返されています。
スレンダーマンという架空の怪人が生み出した狂気は、現在もなお、関係者の人生に暗い影を落とし続けているのです。
スレンダーマンがエンターテインメントに与えた影響

スレンダーマンは、『スレンダーマン刺傷事件』のような事件を引き起こす切っ掛けになった一方で、その人気は凄まじいもので、様々な媒体で作品が作られて発表されています。
ここでは、その一部をピックアップしてご紹介します。
映像作品:YouTubeフェイクドキュメンタリー『Marble Hornets(マーブル・ホーネッツ)』
スレンダーマンの映像作品を語る上で絶対に外せないのが、2009年からYouTubeで配信されたこのシリーズです。
映画『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』のような、手持ちカメラの映像だけで物語が進む「ファウンド・フッテージ」形式で作られているのが特徴の作品です。
ゲーム作品:『Slender: The Eight Pages』&『Slender: The Arrival』
スレンダーマンをテーマにしたゲームもあります。
2012年に無料で公開されて世界中で大流行したPCゲーム『Slender: The Eight Pages』と、その翌年に発売されたリメイク版の『Slender: The Arrival』です。
映画作品:『スレンダーマン 奴を見たら、終わり』(2018年公開)
『スレンダーマン 奴を見たら、終わり』は、ハリウッドで制作された実写映画です。
2014年の実際の刺傷事件を連想させる部分があるとして、公開当時は色々と物議を醸した作品です。
まとめ
本記事では、インターネットから生まれた都市伝説『スレンダーマン』について紹介してきました。
誕生の経緯がはっきりしており、創作物であることがわかっているにも関わらず、その存在を信じるあまり悲惨な事件が起きてしまう…。
人間の「想像力」や「信じる心」が暴走した時、架空の怪物は現実世界に暮らす人間をも怪物へと姿を変えてしまうのかもしれません。

ネットの怪談が、本当に人の心を狂わせてしまうなんて…スレンダーマン、恐るべしです。
ええ、そうね…。でも本当に恐ろしいのは、思い込みから友人を犠牲にしようとすることさえある、人間なのかも知れないわね…。


そうですね…。いつの時代も幽霊よりも人間の方が怖いって言いますからね…。
しんみりしてしまったわね。資料の中に『スレンダーマン 奴を見たら、終わり』のDVDがあったから、これを見ながらお茶にしましょう。


心底見たくないんですけど💦
