群馬県多野郡上野村にある「御巣鷹山(御巣鷹の尾根)」は、1985年に起きた日本航空123便墜落事故の現場として知られています。
山深い尾根に静かに建つ慰霊碑や、ふもとの「慰霊の園」には、今も多くの遺族や関係者が足を運び、亡くなられた方々を悼む時間が流れています。
一方で、インターネットや一部のメディアでは、御巣鷹山を「心霊スポット」として取り上げる情報も見られます。
事故の規模や背景を思えば、さまざまな噂や怪談が生まれるのも自然なことかもしれません。
しかし、ここが何よりもまず「慰霊の場」であることを忘れてはいけません。
本記事では、御巣鷹山の場所や事故の概要、ネット上で語られている心霊現象の噂、そして心霊スポット化の背景について整理しつつ、実際に訪れる際の注意点や心構えも含めてご紹介していきます。
本記事は2025/11/28に加筆・修正しています。
『御巣鷹山』とは


御巣鷹山と呼ばれる場所は、正確には「御巣鷹の尾根」と呼ばれる山の尾根の一帯を指します。
群馬県多野郡上野村、長野県境にほど近い山岳地帯に位置し、周囲を深い森と急峻な斜面に囲まれた、人里から離れた静かなエリアです。
ふもとには「慰霊の園」が整備されており、慰霊碑や資料パネルなどが設置されています。
1985年8月12日、東京・羽田空港を出発し大阪へ向かっていた日本航空123便は、離陸後まもなく機体の一部損傷により制御不能となり、約32分間の必死の操縦の末、この御巣鷹の尾根に墜落しました。
乗客・乗員524名のうち520名が亡くなり、単独機としては世界最悪級の航空機事故として現在まで語り継がれています。
墜落現場周辺には、犠牲者の冥福を祈る「昇魂之碑」や多数の慰霊碑が立ち、今も毎年夏になると遺族による慰霊登山が続けられています。
御巣鷹山とは、単なる観光地や山ではなく、多くの命が失われた歴史を刻んだ場所なのです。
『御巣鷹山』で起こるとされる心霊現象
御巣鷹山周辺で語られる「心霊現象」は、あくまでインターネット掲示板や体験談サイトなどに見られる「噂」としての側面が強く、裏付けが取れたものではありません。
ここで語られる噂はどれも科学的に証明されたものではなく、「そういう噂がある」「そう感じた人がいた」という程度にとどまるものです。
事故の悲惨さを知ったうえで現地を訪れることで、訪問者の想像力や感情が敏感になり、普段以上に「何か」を感じ取りやすくなっている可能性もあるでしょう。
そのうえで、よく挙げられる例を簡単にご紹介します。
心霊写真
御巣鷹山周辺の噂でもっとも多いのは、「写真や動画に人の顔のようなものが写り込んだ」という話です。
慰霊碑の周辺や山道で撮影した画像をあとから見返すと、木々の間や岩の陰に人影のような形が見えた、という声が複数見受けられます。
謎の声や物音
また、御巣鷹山周辺では、夜間に訪問すると「誰もいないはずなのに、すぐ近くで人が話しているような声が聞こえた」「助けを求めるような声を聞いた」といった体験談も語られているようです。
不運な出来事が続いた
ほかには、現場周辺で見つけた金属片や破片を持ち帰ったところ、不運な出来事が続いたため慌てて返しに行った、という噂も語られます。
ウワサされる心霊現象
- 心霊写真が撮れた
- 謎の声や物音が聞こえる
- 金属片を持ち帰ると不運な出来事が続いた
『御巣鷹山』の場所
| 住所 | 〒370-1617 群馬県多野郡上野村楢原 |
| 最寄り駅 | JR高崎線「新町駅」 |
| アクセス | 浜平温泉付近から村道2206号線(御巣鷹線)を進み、「御巣鷹の尾根登山口駐車場」へ |
| 備考 | 現地での移動を考えると、自家用車やレンタカーの利用が現実的 |
私有地に無断で立ち入ると罪に問われます。絶対にやめましょう。
『御巣鷹山』で過去に起きた事件・事故

御巣鷹山といえば、何よりも1985年の日本航空123便墜落事故が最大の出来事として挙げられます。
事故発生直後には、自衛隊や警察、消防、地元住民らが必死の捜索・救助活動にあたり、険しい山中での作業は想像を超える困難を極めました。その中で、わずか4名の生存者が救出されたことも、今なお強く記憶されています。
その後も、遺族や関係者による慰霊登山は途切れることなく続いており、節目の年には報道機関による取材が行われるなど、御巣鷹山は「忘れてはならない事故の現場」として国内外に知られています。
一方で、山そのものが特別に【事故が多い危険な心霊の山】というよりは、過酷な地形ゆえに登山道の崩落や落石など山岳としてのリスクが存在する、と捉えるほうが現実的です。
ネット上では、肝試し目的で夜間に入り込み、迷ったり事故に遭いかけたという話も見られますが、多くは「山としての危険」「準備不足」に起因するものであり、心霊的な事件として語るよりも、安全管理の問題として認識したほうがよいでしょう。
心霊スポット化の理由を考察

御巣鷹山が「心霊スポット」として語られるようになった背景には、飛行機事故の記憶が影響していると考えられます。
520名もの方が亡くなった大規模事故であること、墜落の経過が公式報告書やドキュメンタリー、書籍などで詳細に記録されていることから、「ここで何が起きたのか」を具体的に想像しやすいという点が挙げられます。
また、現場周辺が山深く、静まり返った環境であることも、訪れた人に独特の緊張感や畏怖を抱かせます。
わずかな物音や風の音、人の気配のようなものを、事故のイメージと結びつけて感じてしまうのは、ごく自然な心理反応と言えるでしょう。
そうした個々の体験が「怖い場所だった」という感想として語られ、それを聞いた別の人がさらに「心霊スポット」として広めていき、その連鎖が、噂を大きくしていったのかもしれません。
一方で、本来ここはご遺族が故人を偲び、静かに手を合わせるための場所です。
「心霊スポット」として面白半分に消費されることに対して、違和感や怒りを覚える方がいるのも当然でしょう。
御巣鷹山を語る際には、恐怖や奇譚だけを強調するのではなく、「なぜ事故が起こり、どのように記憶されてきたのか」という歴史と、今も続く慰霊の営みをセットで伝えることが大切だと感じます。
決して遊び半分で訪問する場所ではないということですね。
訪問時の注意点
御巣鷹山を訪れる場合、まず意識すべきは「山であること」と「慰霊の場であること」の二点です。
アクセス道路はカーブやトンネルが多く、場所によってはガードレールの心もとない区間もあります。
天候によっては霧が出たり路面が滑りやすくなったりするため、運転には十分な注意が必要です。
また、登山道も決して整備された観光遊歩道ではなく、足元の悪い箇所や傾斜のきつい場所があるため、サンダルや軽装での入山は控え、登山靴や雨具など基本的な装備を整えましょう。
もう一つ大切なのは、マナーと節度です。ここは多くの方が命を落とされた現場であり、今もご遺族が毎年のように慰霊登山に訪れています。
大声で騒いだり、肝試し感覚で夜間に入り込んだり、慰霊碑の前でふざけた写真や動画を撮影したりする行為は、決して許されるものではありません。
また、現場周辺に残る破片などを「記念に」と持ち帰ることは、亡くなられた方の遺品を勝手に持ち去ることにもつながります。
訪れるのであれば、静かに手を合わせる気持ちを持ち、自然や山の危険に配慮しつつ、現場と遺族の思いを尊重した行動を心がけたいところです。
事前に上野村の公式情報などで通行規制や登山道の状況を確認しておくことも、トラブルを避けるうえで重要です。
夜の心霊スポットはとても暗く危険です。
スマホのライトだけでは足元が見えづらく、転倒や事故のリスクが高まります。
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まとめ
本記事では、群馬県上野村にある御巣鷹山(御巣鷹の尾根)について、その場所や日本航空123便墜落事故の概要、ネット上で語られる心霊現象の噂、そして“心霊スポット化”の背景や訪問時の注意点についてご紹介しました。
多数の犠牲者が出た悲惨な事故現場であることから、御巣鷹山にはさまざまな噂や怪談が付きまといます。
しかし、そこで最も重く存在しているのは、亡くなられた方々の命の重さと、今も続く遺族や関係者の祈りです。
もし御巣鷹山を訪れる機会があるなら、「怖い場所を見に行く」のではなく、「事故の教訓を胸に刻み、静かに手を合わせる場所」として向き合うことが望ましいのではないでしょうか。
心霊的な噂に興味を持つこと自体は、人の自然な好奇心のひとつかもしれません。
ただ、その好奇心をきっかけに、事故の歴史や安全への教訓、そして“忘れないこと”の大切さにも目を向けていただければと思います。

