『奈良ドリームランド』というテーマパークを知っていますか?日本版のディズニーランドを目指していたと言われる遊園地です。
閉園後には奈良県で有名な心霊スポットになってしまいました。
一時期は多くの来場者で賑わっていた、夢に溢れたテーマパークは、なぜ閉園し、廃墟化して心霊スポットと呼ばれるようになってしまったのでしょうか?
本記事では、『奈良ドリームランド』が廃業した経緯と現在の状態を紹介します。
奈良の心霊スポット『奈良ドリームランド』とは
『奈良ドリームランド(ならどりーむらんど)』は、奈良県奈良市に存在したテーマパークの廃墟です。
1961年に奈良県奈良市で開園した遊園地で、日本版ディズニーランドを目指して建設されました。
最盛期の1970年代には年間150万人以上の来園者を記録するほどの人気施設でした。
しかし、1983年の東京ディズニーランド開園や2001年のユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)開業により来園者数が減少していきます。
さらに、娯楽の多様化や運営会社の経営悪化が重なり、2006年8月31日に閉園しました。
閉園後は、施設が長期間放置され廃墟化が進んだことで心霊スポットとしても注目されることになります。
設備の老朽化や侵入者による破損が危険だと言うことで、2016年に解体作業が行われ、現在では跡地は更地となっています。
・開園の経緯
奈良ドリームランドの設立者である松尾國三氏は、アメリカのディズニーランドに感銘を受け、日本への誘致を試みました。
ウォルト・ディズニー氏との交渉の結果、ディズニーランドのノウハウや技術者の派遣などの協力を得ましたが、「ディズニーランド」の名称使用は許可されませんでした。
そのため、独自の遊園地として開園しました。
・閉園の理由
1983年の東京ディズニーランド開園や、2001年のユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)開業により、奈良ドリームランドの来園者数は減少しました。
さらに、1993年には運営会社がダイエーに買収されましたが、ダイエー自体の経営悪化も影響し、最終的に閉園に至りました。
・閉園後の状況
閉園後、施設は長期間放置され、廃墟化が進み、その独特の雰囲気から、心霊スポットとして知られるようになります。
2016年10月からは解体作業が開始され、現在では跡地は更地となっています。
・主なアトラクション
奈良ドリームランドには、以下のようなアトラクションがありました
- 木製ジェットコースター「ASKA」
- 園内を巡る外周列車
- モノレール「スペースライナー」
- メリーゴーランド
- お化け屋敷「魔の洞窟」
これらの施設は、当時の日本において画期的なもので、多くの来園者を魅了しました。
・跡地の現状
解体後、跡地は一時的に臨時駐車場として利用されたこともありますが、2020年時点では具体的な再開発計画は明らかになっていません。
『奈良ドリームランド』で起こる心霊現象
観覧車の異常動作
奈良ドリームランドの廃墟で起きる心霊現象のひとつに、観覧車の異常動作があります。
閉園後に電力が供給されていないにもかかわらず、観覧車が動いているのを見たという目撃情報が多数あるようです。
風のない静かな夜に動き出すという話が多く、目撃者を驚かせています。
一部では「園内に残る霊が楽しかった頃を再現しているのではないか」と考えられていますが、原因は不明です。
笑い声が聞こえる
誰もいないはずの奈良ドリームランドの廃墟から笑い声が聞こえるという現象も噂されています。
訪問者が園内を歩いている最中に、突然、子どもたちが楽しそうに笑い合う声や、どこからともなく聞こえてくる大人の笑い声を耳にするそうです。
これらの声は一瞬で消えることが多く、声の発生源を探しても何も見つからないのが特徴です。
「テーマパークで過ごした楽しい記憶が残されているのではないか」と考える人もいますが、すべては謎のままです。
幽霊の目撃情報がある
奈良ドリームランドでは、幽霊が目撃されたとの噂があります。
特に、観覧車付近やメリーゴーラウンド跡地での目撃情報が多いようです。
白い服を着た少女がじっと遠くを見つめていたり、どこからともなく現れた少年が一瞬で消える様子が確認されています。
男性の霊については、園内の管理者だったのではないかという噂もあり、「園を守っているのかもしれない」と言われているようです。
これらの幽霊は、訪問者に危害を加えるわけではないとされています。
ウワサされる怪異
- 廃墟の観覧車がひとりでに動き始める。
- 誰もいないのに廃墟から笑い声が聞こえてくる。
- 廃墟のなかで光の玉が漂っていた。
- ジェットコースターの頂点部分に白い服の女性が立っていた。
『奈良ドリームランド』の場所
住所 | 奈良県奈良市法蓮佐保山二丁目1番1号 |
最寄り駅 | 近鉄奈良線「近鉄奈良駅」 JR関西本線「平城山駅」 |
アクセス | 近鉄奈良線「近鉄奈良駅」から徒歩約30分 JR関西本線「平城山駅」から徒歩約28分 |
備考 | 現在、跡地は一般公開されていません。訪問は控えてください。 |
私有地に無断で立ち入ると罪に問われます。絶対にやめましょう。
『奈良ドリームランド』で過去に起きた事件・事故
奈良ドリームランドで、営業中に起きたとされる事件や事故の情報は見つかりませんでした。
閉園後の施設解体作業中に、作業員が事故で死亡したと言う噂がありますが、新聞やニュースにはそういった情報はありませんでした。
そのため、この事故の真偽は不明です。
ただし、閉園後の廃墟となった期間中に不法侵入者によるトラブルが発生しているようです。
訪問者によるトラブルでも、命にかかわるような情報はないようです。
『奈良ドリームランド』心霊スポット化の理由を考察
奈良ドリームランドが心霊スポットとされる背景には、いくつかの要因が考えられます。
まず、閉園後に長期間放置された遊園地の廃墟は、朽ち果てた建物や錆びたアトラクションが独特の不気味さや寂寥感を醸し出していました。
その外見や雰囲気は、人々の想像力を掻き立てるには十分だったそうです。
また、具体的な事件や事故が発生していないにもかかわらず、「観覧車が勝手に動く」「廃墟から笑い声が聞こえる」などの心霊現象の噂が生まれた事も要因のひとつとなっているのでしょう。
まるで生き物のようにひとりでに拡散されて広まっていく噂は、訪問者やオカルト好きの興味を惹きつける結果となりました。
さらに、メディアやインターネットで廃墟が取り上げられたことで、心霊的なイメージが強調されたことも大きな影響を与えています。
特に写真や映像で見る廃墟の荒涼とした風景は多くの人々の好奇心を刺激し、心霊スポットとしての認識を定着させる一因となりました。
このように、廃墟の雰囲気、噂話、メディアの影響が相互に作用し、奈良ドリームランドは現在も心霊スポット化していったのでしょう。
廃墟ならではの雰囲気が関与しているのでしょうね。
『奈良ドリームランド』訪問時の注意点
奈良ドリームランドは2016年10月から解体作業が行われ、現在では跡地は更地となっています。
そのため、かつての施設は存在せず、心霊スポットとしての訪問は不可能です。
また、解体前の廃墟時代においても、無断で立ち入ることは不法侵入となり、法的な問題や安全面でのリスクが伴いました。
現在、跡地は私有地であり、許可なく立ち入ることはできません。周辺住民の迷惑にもなるため、興味本位での訪問は控えるべきでしょう。
まとめ
本記事では、奈良県の心霊スポット『奈良ドリームランド』を紹介してきました。
奈良ドリームランドは、日本のディズニーランドを目指して建設されましたが、東京ディズニーランドやUSJに対抗することができず、経営不振に陥り廃業することになりました。
営業中には特筆するような事件や事故は起きていないようですが、テーマパークの廃墟は物寂しげで何とも言えない不気味な雰囲気を纏っているため、それが要因となり心霊スポット化していったと考えられます。
噂される心霊現象としては、『廃墟の観覧車が勝手に動き始める』『誰もいない廃墟から笑い声が聞こえてくる』など、テーマパークにありがちな内容ですが、聞く者の好奇心を刺激するには十分です。
『奈良ドリームランド』は解体され、現在では施設は残っていません。
YouTubeなどの動画サイトには、廃墟の『奈良ドリームランド』を訪問する動画も残っているようです。